Javaライブラリ選択時の7大ポイント【第2回】
“使えないJavaライブラリ”かどうかは「ドキュメント」で分かる
Javaアプリケーションの開発において、自社の開発プロジェクトに合うライブラリを選ぶには何に気を付ければよいのか。ドキュメントやライセンスのどこに着目すべきかを解説する。
プログラミング言語および開発・実行環境「Java」でアプリケーションを開発する際、開発者は要件に応じたライブラリ(プログラム部品群)を選ぶことが重要だ。ライブラリ選定時の主要な7つの考慮点のうち、本稿は2つ目と3つ目を取り上げる。
考慮点2.その「ドキュメント」のリッチさは“機能通り”か
併せて読みたいお薦め記事
連載:Javaライブラリ選択時の7大ポイント
Javaアプリケーション開発のこつ
ライブラリの仕様を記したドキュメントの質は、ライブラリ選定時の2つ目のポイントになる。ドキュメントの適切な詳細さは、ライブラリの機能の複雑さによって異なる。例えば「tomorrow」という文字列を日付に変換するといった比較的単純な機能のライブラリの場合、「ライブラリのインストール方法はこちら」以上のことは書かれていない可能性がある。他方でVMwareの「Spring Data」など、データアクセスに関する機能を実装するといった比較的複雑なライブラリには、書籍レベルの詳細なマニュアルが必要になることがある。
開発者がライブラリを選定する際は、ライブラリのドキュメントがどのように、誰のために書かれているのかを考えるべきだ。ライブラリの開発者を対象とし、ライブラリやデータの構造の説明に重点を置いているドキュメントもある。だが一般的な開発者が恐らく知りたいのはライブラリの使い方であり、開発方法ではない。もし、そのライブラリが簡単に使えないのであれば、開発者は自分の考え方に合う別のライブラリを探す方が賢明だ。
考慮点3.その「ライセンス」は許容できるか
3つ目の考慮点は、ライブラリのライセンスだ。「良い」ライセンスの単純な基準は存在しない。オープンソースのライセンスの中には、一般的に「良い」と言われているものもあるが、それが開発者の要件を満たすとは限らない。ライブラリのライセンスが自分や自分の会社にとって受け入れられない要件ならば、法務担当者に相談すべきだ。
一般的に、広い用法を許容する寛容なライセンスは
- Apache License, Version 2.0
- Berkeley Software Distribution License(BSD License)
- MIT License
だ。主要なオープンソースライセンスGPL(General Public License)の一部条件を緩和したLGPL(Lesser General Public License)のライブラリも、「ダイナミックリンク」で呼び出す場合は自由に使うことができる。ダイナミックリンクは、アプリケーション実行時にライブラリなどの外部プログラムを呼び出す手法だ。だが経験上、法務担当にGPLの話をすると嫌がられる。GPLのライブラリを使って開発したアプリケーションにも、強制的にGPLを適用しなければならず(いわゆる「GPL汚染」)、ライセンスの選択肢がなくなるためだ。
TechTarget発 エンジニア虎の巻
米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 エンジニア虎の巻
米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[株式会社キーエンス] PCが苦手でも自動化できる ポポラマーマなど4事例に学ぶ「ナビ搭載型RPA」活用 -
製品資料
[株式会社キーエンス] 自分ひとりでデスクワークを効率化 「AI&ナビ搭載RPA」で実践する業務自動化 -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] Drupalサイト監査サービスでは何をどのように確認できるのか? -
事例
[横河ソリューションサービス株式会社] フィード・ワンの事例に学ぶ、基幹システム刷新を成功させるためのポイント -
事例
[横河ソリューションサービス株式会社] AGC 化学品カンパニーに学ぶ「Dynamics 365」導入 国内関係会社全体のDXも加速
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
PHPはそもそも必要か? 脆弱性で問われる自社サイト安全性と保守負担のバランス
-
2
Microsoft 365導入後も稟議は「Excelをメールで回覧」 承認が止まる理由
-
3
京王電鉄・東京メトロの被害から学ぶ境界防衛 ITの侵害はどこまで波及するか
-
4
身代金110億円「史上最悪級のランサムウェア被害」を防げなかった理由
-
5
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
6
米国防総省で300万人分の個人情報が流出 その「意外な原因」と教訓
-
7
PHP2Shellの「事前の情報流出」でパニックに パッチ公開を巡る“混乱劇”
-
8
金融・通信で情報漏えいが続出 IPAとJPCERT/CCが情シスに求める緊急点検
-
9
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
10
Microsoft 365侵害企業の9割はMFA導入済み 1002人調査で見えた盲点
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
3
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
4
10G回線の真価をフルに享受するには? 導入前にチェックしたいポイント
-
5
SCS評価制度時代の「SASE選定」ガイド
-
6
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
7
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
8
「EDR」選定ガイド:比較・検討フェーズで整理すべきポイントを解説
-
9
MDMだけでは防げない? Appleデバイスに潜む5つのセキュリティギャップ
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー