“爆上がり”するソフトウェア開発者の給与 どれぐらいもらえるのか?:ソフトウェア開発者「勝ち残りスキル」の新常識【後編】
コーディング以外にさまざまなソフトスキルを備えるソフトウェア開発者は引く手あまただ。こうした中、ソフトウェア開発者の給与や福利厚生が急速に改善されているという。その実態は。
目下のところ、適切なスキルを備えたソフトウェア開発者にとって、就職市場は売り手市場だ。技術系就職サイトを運営するDiceのシニアエディター、ニック・コラコウスキー氏は、ソフトウェア開発者の失業率は「驚くほど低い」と話す。
コラコウスキー氏によると、世界中の企業が自社に必要な有能なソフトウェア開発者を確保するために良い条件を提示している。このことが、ソフトウェア開発者の賃金高騰につながっていると同氏はみる。
Diceは、技術者の雇用市場に関する情報をまとめたブログのエントリ(投稿)を2022年3月に公開した。それによると、米国のソフトウェア開発者が1年間で受け取る給与の中央値は、
- 米国労働省労働統計局(BLS)の2021年5月におけるデータでは11万140ドル
だった。
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ソフトウェア開発者は「技術者の中でも高水準の給与を得ている」とDiceは説明する。企業は、ソフトウェア開発者に対して勤務スケジュールに自由度を持たせるだけでなく、育児休暇手当や在宅勤務手当などの幅広い福利厚生を提示している。
市場におけるソフトウェア開発者の需要の高さは、当面続く見通しだ。前出のBLSのデータは、2020年から2030年にかけてソフトウェア開発者の求人数がおよそ40万9500人増加すると推測する。
Toptalは、2020年1〜9月のフリーランス求職者が、前年同期と比べて55%増加したのを観測した。「これは『ソフトウェア開発分野に雇用の機会がある』という認識の広がりを示す」とシューマン氏は言う。同氏の統計は、ソフトウェア開発者が採用を勝ち取るための競争が激化していることへの注意を喚起する。
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