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COBOLは何度でもよみがえるのに「コボラー」が絶滅しかねないのはなぜ?それでも「COBOL」は生き残る【第3回】

「COBOL」プログラムのモダナイゼーションを進めるには、COBOLに詳しい開発者、つまり「コボラー」の力が欠かせない。だがコボラーを見つけるのは困難な状況だ。それはなぜなのか。

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 プログラミング言語「COBOL」で記述されたソースコードを、プログラミング言語「Java」で書き直す理想的な手段は、COBOLとJavaの両方に精通した開発者を雇うことだ。だが「そうした人材を見つけるのは難しい」と、調査会社Intellyxの創設者兼プレジデントであるジェイソン・ブルームバーグ氏は述べる。そもそもCOBOLに詳しい開発者(コボラー)自体が見つけにくくなっている。

だから「コボラー」は見つからない

 ソフトウェア開発者のトム・タウリ氏は「COBOL開発者の多くがすでに退職しているため、見つけるのは難しい」と話す。このことが企業を窮地に追い込み、COBOLプログラムのモダナイゼーション(最新化)ニーズ拡大に拍車を掛けているという。

 「COBOLのスキルを持つ開発者は少数だ。しかもCOBOLで仕事をしたいという人の数は限られている」。技術系人材企業Toptalで人材供給担当バイスプレジデントを務めるタイラー・マーティン氏は、COBOL人材の不足の要因をそう語る。「喜んで引き受ける優秀な人材を見つけるには、多額の予算が必要になる」(マーティン氏)

 企業が高額な給与を提示しても、COBOL開発者が簡単に飛び付かない可能性もある。マーティン氏は「COBOLを知る開発者のほとんどは、何年もCOBOLを使っておらず、この先もCOBOLは使いたくないと考えている」と語る。COBOL開発者にとっては金銭的な報酬よりも、自らのスキルを伸ばして最先端のプロジェクトに取り組めることの方が、強いインセンティブになると同氏は説明する。

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