検索
特集/連載

“脱COBOL”を「自動化ツール」に頼り切ってはいけないのはなぜ?COBOLのモダナイゼーションテクニック【第5回】

COBOLプログラムのソースコードを、別のプログラミング言語に自動変換するツールはモダナイゼーションの助けになる。ただし万能ではない。自動化ツールを採用する場合の注意点は何か。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 プログラミング言語「COBOL」で記述したプログラムを、別のプログラミング言語で書き直す際は、ソースコードを自動変換するツールの導入が視野に入る。ただし自動化ツールを使えば、全てがうまくいくわけではないと専門家は指摘する。

“自動化ツール依存”はなぜ駄目なのか

 「自動化は特効薬ではない。自動でソースコードを変換できたとしても、完璧なプログラムは完成しない」。マーケティング支援ベンダーHubSpotのデベロッパーリレーション担当シニアマネジャー、クリス・ライリー氏はそう話す。

 ソースコード変換の自動化により、取りあえず実行可能なプログラムを作ることはできる。ただし自動変換したプログラムは「書き換え先のプログラミング言語と実行環境に最適化されていない」とライリー氏は指摘する。モダンなプログラミング言語はモダンな構造に従う。「古いソースコードをモダンな構造に従うように変換する方法はない」と同氏は述べる。

 書き換え先のプログラミング言語の機能を十分に引き出すには、開発者の手直しが不可欠だ。ただし人手で修正する場合の問題もある。「ガベージコレクション(プログラムが効率的にメモリを利用する仕組み)の適用といった小さなことでも、あらゆる関数のリファクタリング(外部仕様を変更せずにソースコードの内部構造を変更すること)を強いられる」(ライリー氏)


 第6回は、レガシープログラムをモダナイゼーションする際の効果的な手法を紹介する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る