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クラウド割引プランは無駄の極み――専門家が断言の訳「脱クラウド」これだけの理由【第8回】

クラウドサービスを有効活用するには、クラウドサービスの“落とし穴”を理解する必要がある。専門家の話を基に、クラウドサービスの契約時に考慮すべきことを説明する。

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 クラウドサービスへと移行させたアプリケーションを、再びオンプレミスインフラに戻す「脱クラウド」(オンプレミス回帰)が広がる背景には、クラウドサービスの可能性と限界が明確になってきたことがある。企業はクラウドサービスの本当の実力を見定めつつ、利用を見直し始めている。

クラウド割引プランこそが“最大の無駄”?

 「クラウドサービスが約束する拡張性は無限ではない」と、クラウドベンダーのZadaraでソリューションアーキテクチャ担当ディレクターを務めるジェイコブ・リー氏は強調する。リー氏によると、クラウドサービスではセキュリティやコストのメリットが得られないこともある。

 主要なクラウドベンダーはユーザー企業に対して、一定量のリソース利用を予約することで、利用料金を割り引くプランを用意している。こうした割引プランを利用していると「実はそれが最大の無駄になる可能性がある」とリー氏は説明する。

 ユーザー企業は概して、用途に応じて複数ベンダーの製品/サービスを使い分けている。特定のクラウドサービスを過度に利用することが、常に最適だとは言い切れない。

 企業のクラウドサービス利用の見直しが進んでも、クラウドサービスが消えてなくなるわけではない。調査会社のIDCが2022年11月に発行した調査報告書「Black Book」は、2022年の欧州でのクラウド関連の総支出が、テクノロジー支出総額の3分の1近くを占めると予測している。

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