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無線LANや5Gがいくら便利でも「有線LANの終わり」が全然来ないのはなぜ?「無線ネットワーク」を生かし切る【第7回】

無線LANや「5G」などの無線ネットワークを積極的に活用する企業でも、あえて有線LANなどの有線ネットワークを率先して使うべき理由が存在する。それは何なのか。

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 オフィスの主なネットワークとして、標準規格「IEEE 802.11ax」(Wi-Fi 6)準拠の無線LANや「5G」(第5世代移動通信システム)といった、無線ネットワークを採用する動きがある。オフィス内の全てのネットワークを無線ネットワーク化する「オール無線化」を推進する企業も、無線ネットワークよりも有線ネットワークを利用すべき場合がある。それはどのような場合なのか。

「有線LANの終わり」が全然来ない理由はこれだ

 無線ネットワークは、オフィスのあらゆるニーズに応えられるわけではない。電波干渉が発生しやすいなど、無線ネットワークに向かない構造のオフィスでは、無線ネットワークの活用がうまくいかない可能性がある。

 まとまった量のデータを迅速に転送する必要がある用途には、一般的には無線ネットワークは向かない。例えば以下の用途が挙げられる。

  • 高解像度の医用画像データをMRI(磁気共鳴画像法)装置からワークステーションに転送して分析する
  • 特殊な映像効果を付与するシステムに、動画ファイルを転送する

 エッジ(データの発生源)においてデータ送受信が頻繁に発生する場合、エッジに有線LANなどの有線ネットワークに接続するワークステーションが必要になることがある。この場合は一般的に、無線ネットワークに接続するワークステーションが、必要なときに有線ネットワークに接続できるようにすることで事足りる。

 Wi-Fi 6準拠の無線LANや5Gなどの無線ネットワークには、メリットもあれば限界もある。無線ネットワークの限界を考慮すると、必要なときだけ有線ネットワークを利用する「ワイヤレスバイデフォルト」は合理的な選択肢となる。

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