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“古いCOBOL”が動き続けるのは「単に動くから」である可能性:レガシーシステムがなくならない6つの理由【第2回】
ITがいくら進化しても、レガシーシステムが残り続けるのはなぜなのか。実はそれほど論理的な理由がないまま、レガシーシステムを使い続けている企業は珍しくない。なぜそうした事態が生じるのか。
情報化時代を経て、企業はさまざまな技術を導入してきた。その中でITは飛躍的な進化を遂げ、絶え間ないイノベーションを起こした結果、旧世代の技術は急速に廃れた。一方で企業はいまだに、こうしたレガシー技術に依存している。1959年誕生のプログラミング言語「COBOL」で開発した古いシステムを、メインフレームで稼働させ続けている企業は珍しくない。
なぜ企業はレガシーシステムを使い続けるのか。主な理由は6つある。
理由1.まだ動く
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連載:レガシーシステムがなくならない6つの理由
レガシーシステムにどう向き合うか
企業によっては「レガシーシステムが思い通りに動作している」という単純な理由で使い続けていることがある。米国の非営利研究組織MITREでテクニカルフェローを努めるニティン・ナイク氏によれば、「単に動くから」という理由で、レガシーシステムを使い続けている企業は珍しくない。
「特に不具合がないことに安心している企業は、レガシーシステムを使い続ける」とナイク氏は指摘する。システムの更新やモダナイゼーション(最新化)に伴うリスクを嫌う経営陣は、レガシーシステムをあえて刷新しようとしない。こうしてレガシーシステムが動き続けることになる。
次回は、2つ目の理由を紹介する。
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