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クラウドの「分かりにくい料金」とうまく付き合う“なるほどの方法”複雑になるマルチクラウドの請求管理【後編】

クラウドサービスはインフラを分散させ、追加のアカウントを作成するほど請求管理が難しくなる。請求管理を容易にするためのベストプラクティスを紹介する。

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 企業がIaaS(Infrastructure as a Service)を利用する時は、一般的に複数のアカウントを使い分ける。アカウントを分けることで、事業部門ごとに異なるニーズに応じてクラウドサービスを利用できるようになるが、クラウドサービスの支出をアカウントごとに管理しなければならず、支出を一元的に把握できなくなる。

 複数のIaaSを使い分けている場合はさらに複雑だ。主要IaaSベンダー間で、アカウントごとに利用できる割引サービスや請求方法が異なるためだ。企業はどうすれば複雑な請求管理を効率化できるだろうか。クラウドの請求管理を効率化するためのベストプラクティスを紹介する。

クラウドの「分かりにくい請求料金」とうまく付き合うには?

 企業がクラウドサービスの請求を適切に管理するためのベストプラクティスは以下の通りだ。

  • 一貫性のあるタグを付与する
    • 主要なIaaSベンダーは、ユーザーが選択したタスクおよびタスクの構成要素に対してタグを付与できる。タグごとに支出を追跡できるため、タグを付与する際のルールに一貫性があれば、効率的に支出を管理することができる。
  • インフラにとらわれないコスト監視ツールを利用する
    • 各IaaSの標準的なコスト監視ツールは、そのIaaSでのみ機能する。複数のクラウドサービスにまたがって利用できるサードパーティー製のツールを利用することで、クラウドサービスの支出を追跡し、請求を一貫して管理できる。
  • チャージバック(コスト配賦)モデルを導入する
    • チャージバックモデルはITシステムを導入するための費用をあらかじめ事業部門に振り分ける仕組みだ。各事業部門に計画的な利用を促し、支出額を把握してもらうことで、それに応じた予算を振り分けることができる。
  • ショーバックモデルを導入する
    • ショーバックモデルは、ITシステムを導入する費用を、事業やプロジェクト単位で振り分ける仕組みだ。ショーバックモデルの導入により、誰が何にコストを掛けているかを可視化できる

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