2017年02月16日 08時00分 UPDATE
特集/連載

Computer Weekly製品ガイドOpenStackネットワークで進化するNeutronの役割

OpenStackのクラウドネットワークモジュール「Neutron」の進展について解説する。

[Andre Kindness and Lauren E Nelson,Computer Weekly]
Computer Weekly

 ITプロフェッショナルがデジタルビジネス強化のためにプライベートクラウドやハイブリッドクラウドに目を向けるに当たり、「OpenStack」が評価対象の筆頭に浮上してきた。一部の企業は既にOpenStackを実用化しているが、発展が遅れている分野が1つある。それがネットワークだ。

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 当初はサーバ管理やストレージリソースに重点のほとんどが置かれ、当時一般的だったクラウドコンピューティングのムードを反映していた。だが、ハイブリッド環境の中枢神経であるネットワークは不可欠な存在であり、仮想ネットワークインフラ(VNI)はハイブリッドクラウドの真の柔軟性において欠けていた要素だった。

 OpenStackとクラウドの他の側面が比較的安定した状態に落ち着く中で、クラウドの世界では今、ネットワークが脚光を浴びている。OpenStackの数ある優先課題の中で「Neutron」プロジェクトが注目されている。

OpenStackのネットワーク

 OpenStackは、さまざまな中核機能をつかさどる複数のプロジェクトで構成される。広く普及して成熟度が高いプロジェクトもあれば、そうでないプロジェクトもある。

 ネットワークアーキテクチャの多様性や、ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)およびネットワーク機能仮想化(NFV)のような未成熟な技術への依存、極めて単純な初期のOpenStack実装が原因で、ネットワーク機能はそれほど注目されなかった。

 OpenStackのネットワークモジュールでNFVは自動化されるが、アプリケーショントラフィックが通過する物理ネットワークインフラの設定や仮想化は行われない。プロビジョニングの接続と完全自動化を試みる場合、これは根本的な問題になりかねないが、現在市場に存在するSDNやNFVの未成熟な状態とは一致している。

 Neutronの成功は、OpenStackプラットフォーム全体の成功に懸かっている。OpenStackはプライベートクラウド市場の標準として定着した。Fortune 100社のうち、既にOpenStackを使っている50社あまりでは、Neutronは採用の障壁にはなっていない。

 OpenStack FoundationによるNeutronのサポートと認定を考えれば、先行きは明るい。もしOpenStackを使用中または使用予定があるのなら、まだ開発途上にあることを認識した上で、その中核的なネットワーク技術を使うのは当然のステップだろう。

 OpenStackコミュニティーは規模が大きく、豊富なリソースが与えられている。だが、Neutronに関する情報の大部分は古くなっていてベーシックな設計に限られ、散乱している。Neutronのプロダクションインスタンスは従来のネットワークに比べて小さく、文書もほとんどなかった。ユーザーはインターネットでの情報収集に多くの時間を割いたり、コミュニティーサイトで回答を待ったりする必要がある。

 Neutronはシンプルなネットワーク要件に対応する。Forrester Researchは、ベーシックなNeutronのセットアップにとどまることができるよう、自社のネットワークアーキテクチャをシンプルに保つことを提言している。そうすれば複雑性は大幅に解消される。ベアメタルサーバや仮想マシン、ネームスペースやコンテナといったコンピュータ制御機能、データセンター内の複数のラック、複数のデータセンター、あるいはプライベートクラウドとパブリッククラウド、レガシー環境を横断する幾つものハイパーバイザーやオーケストレーターをNeutronでサポートしなくて済むように、プロジェクトのフォーカスを絞り込む必要がある。

シンプル性を保つ

 だがシンプルさを保つことは、口で言うほど易しくはない。

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