提携を高く評価する声は多い
AWSとEucalyptusの提携が意味するパブリック/プライベートの統合
AWSはオンプレミスIaaSプロバイダーの米Eucalyptus Systemsと提携。これによって、両社のプラットフォームで同一の管理ツールが利用できるようになる他、AWSのソフトウェア開発キット(SDK)が強化されることになる。
米Amazon Web Services(AWS)には弱点がある。それは同社のクラウドと顧客のデータセンターで運営されているプライベートクラウドとのインタフェースだ。
AWSは先ごろ、その問題の少なくとも一部を改善するために動き出した。オンプレミスIaaSプロバイダーの米Eucalyptus Systemsと提携し、顧客が自前のデータセンターとAWS間でワークロードを容易に移植できるようにする計画だ。
合意に基づき、AWSはEucalyptusを支援し、同社のソフトウェアのAWS API互換性を拡張する。両社によると、顧客は既存のデータセンターベースのアプリケーションとAmazon Elastic Compute Cloud(EC2)やAmazon Simple Storage Service(S3)など、AWSの主要なクラウドサービスとの間で互換性を確保することが可能になるという。
今回の提携の目的は、双方の製品に共通のAPIセットを提供することだ。これにより、両社のプラットフォームで同一の管理ツールを利用できるようになる他、AWSのソフトウェア開発キット(SDK)が強化されるというメリットもある。
「Eucalyptusとの提携には実際、大きな意義がある」と指摘するのは、IT市場調査会社IDCのリサーチ担当副社長、ロバート・マホワルド氏。「言ってみればパブリック/プライベートクラウドリソース拡張のようなものだ。顧客に心理的な自由度を提供するだけでなく、画像構成や管理などに共通APIを用いることにより、どちらのリソースにもプラグインできるようにするものだ」
他にも今回の提携を高く評価する声は多い。
「戦略的かつ選択的にAPIに関する不確実性を除去することで、AWSは文字通り一夜にして信頼性の高いプライベートクラウド製品を手にするとともに、パブリッククラウドオンリーのストーリーを強調して追撃を企てる競合他社からの攻撃を最小化した」と、調査会社の米RedMonkの共同設立者で上級アナリストのスティーブン・オグレディ氏はブログに書いている。
「(AWSは)トラディショナルなソフトウェア部隊を作ってパブリッククラウド志向を逸脱する必要はなくなった」と、同氏は付け加える。「今回の提携は、むしろEucalyptusへの効果的なアウトソーシングといえるだろう」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
9
AIで人を減らした企業がもう心変わり 「AIブーメラン現象」の実態
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー