不動産会社の導入事例
「IT予算、低すぎ」な企業が選んだiPhone、iPad管理ソフトの費用対効果
モバイル端末管理(MDM)製品を探していた不動産会社が選んだ米JAMFの「Bushel」は、費用効果の高い米Apple端末専用MDMだ。しかし、制限もある。
あらゆる企業がモバイル端末の管理に本格的なEMMプラットフォームを必要とするわけではない。ある不動産会社は、条件に合う低価格のApple端末用MDM商品を採用した。
米商業不動産会社のGRS Groupは従業員総数51人、その多くが米国以外の世界各地で勤務している。正社員には会社からAppleの「iOS」端末を支給するだけで、社内ネットワークではそれ以外何もサポートしていない。
3台まで無料で利用可能
GRS Groupではここ何カ月か、会社所有の端末を管理するためのモバイル端末管理(MDM)製品を探していた。米VMwareの「AirWatch」や米Citrix Systemsの「XenMobile」といったエンタープライズモバイル管理(EMM)プラットフォームも検討したが、最終的には米JAMF Softwareの「Bushel」というiOS専用MDM製品を選んだ。
「AirWatchとCitrixの『ShareFile』のサービスがいいと思ったが、Bushelと比べてコストがあまりにも高額だった」とGRS GroupのIT管理者マーク・シュニットマン氏は語る。
XenMobileとAirWatchのMDMツールの価格は、最低でも端末1台ごとにそれぞれ年間50ドルと51ドルだ。一方、Bushelのサービスは3台まで無料、4台目以降は端末1台ごとに月間2ドルとなっている。
この3種の製品には、それぞれアプリ管理機能が付属している。XenMobileとAirWatchには、アプリカタログやアプリストアへのアクセスも含まれているが、BushelではAppleの「Volume Purchase Program」と「Device Enrollment Program」と連係してユーザーのアプリのセットアップと管理を行う(GRS Groupではこれらのプログラムは使用していない)。
「どの企業でも、IT部門の予算は軽視されて必ず真っ先に削られる。だから、解決策の必要性を示すためにも、1台2ドルという料金はかなり魅力的だ」(シュニットマン氏)
GRS Groupにとっては、BushelのソフトウェアがSaaS(Software as a Service)ベースの管理コンソールであることも好都合で、「セットアップが簡単で、使い方がシンプルなところがよかった」と同氏は語った。
Bushelはどの企業にも向いているわけではない
GRS Groupのような企業にとって、Bushelは価格面で魅力的だが、制約もあるため、どんな企業にも向いているとは限らない。Bushelは、Appleが「iOS 7」から導入した「Open-in制御」機能に対応している。これは、従業員がどのアプリを使って社内データにアクセスできるかを管理者が制御するためのiOS MDMプロトコル拡張機能だ。
だが、JAMFのBushel担当プロダクトマネジャー、チャールズ・エッジ氏によると、Bushelではコンテンツの配布やより充実したモバイルコンテンツ管理機能までは網羅しないことにしたという。
「Bushelに最適なユーザーとは、既にこうしたツールを活用しているユーザーだ」とエッジ氏は語った。
BushelはiOS端末にしか対応していないので、私物端末の業務利用(BYOD)モデルを採用している企業にも向いていない。JAMFでは、いずれBushelにもマルチプラットフォームサポートを追加する案がないわけではないが、近いうちに実現する可能性は低い、とエッジ氏はいう。
GRS Groupにとっては、Bushelの管理機能は必要な条件を十分に満たすものだった。従業員の多くはデータ入力と文書処理にモバイル端末を使い、ファイルの同期と共有には「Dropbox」を使っている。
GRS Groupでは新人研修にもBushelが役立っている。例えば、新しいセールス担当者の「iPhone」にマーケティング資料が必要なときなどにも便利だという。
「そのような新しい端末は最初からBushelで管理し、Dropboxアカウントを使ってその端末へマーケティング資料を送ることができるので、作業がかなり簡素化される」とシュニットマン氏は話した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
4
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
9
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
10
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー