データベースセキュリティツールは必須なのか(後編)
機密情報“ダダ漏れ”データベース設計の共通点(2/2 ページ)
マスキングとトークン化
データベースを信頼できない場合やデータベースのセキュリティが長期的に確保されることを保証できない場合、どうしたらデータのセキュリティを確保できるだろうか。データを削除することは可能である。だが、データを削除すると、そのデータを使用するアプリケーションは機能しなくなる。削除に代わる手段として、データを重視する2つのセキュリティテクノロジーが「PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)」のコンプライアンスとテストデータ管理に関連して注目されている。
その2つのテクノロジーとは「トークン化」と「マスキング」だ。
トークン化は、機密データと同じ形式で同じ動作をする代替データで元の機密データを置換することを意味する。ゲームセンターのメダル(トークン)が硬貨と同じ役割をするのと同じだ。つまり、トークンを使用すると、アプリケーションは通常通り動作するが、データが損失や流出しても脅威を伴わなくなる。トークンは、元の値を参照する値しか持たない。元の値は、トークン保管庫と呼ばれる別の厳重に保護されたデータベースに保存され、一部のユーザーしかアクセスできないようになっている。
トークンは、クレジットカード番号などの単一のデータ要素の代わりとしては便利である。だが、膨大かつ複雑なデータを分析に使用する場合はどうだろうか。
データマスキング(通称、静的データマスキング)は、機密データのセットをマスクされたコピーに交換するテクノロジーだ。交換しても、データベースの集約値は維持される。「マスキング」によってデータは分かりにくくなる。例えば、給与列の値をシャッフルする、実名を電話帳からランダムに抜き出した名前に置換する、誕生日を実際の日付から数日ずらすなどの方法がある。このように、実際のデータは分からなくなるが、マスクされたコピーでは元の値との類似性が保たれるため、分析リポートでは依然として有益な結果が得られる。
トークン化とデータマスキングは、機密データを代替データに置き換えて、機密情報を完全に取り除く。場合によっては、データベースのセキュリティ確保が不要になることもある。
調達
データベースセキュリティツールは、データベースベンダーとサードパーティーセキュリティベンダーが提供しているが、オープンソースで配布されているものもある。だが、データベースセキュリティソフトウェアには「安物買いの銭失い」という古いことわざが当てはまる。脆弱性スキャナやログデータマイニングツールには安価なものが多く、無料のものもある。だが、そのようなツールの機能は限られ、操作性が低いことも多い。また、ほとんどの企業が求めるカスタマイズにも対応していない。アクティビティの監視と暗号化は、セキュリティを専門とするサードパーティー製の高度なツールを使用しても非常に難しいセキュリティ作業だ。すぐに使える優れた機能を手に入れるには、かなりのコストが掛かる。
トレーニングとサポート
このようなデータベースセキュリティツールには、セキュリティとコンプライアンスに関する情報を組み込んだポリシーが用意されている。そのため、ツールを使用すればセキュリティチームと運用チームの負荷は下がり、企業が規則をゼロから作る必要もなくなる。しかし、ツールであれプラットフォームであれ、どのようなデータベースセキュリティソフトウェアも導入と管理はかなり複雑で、トレーニングとサポートは必要だ。
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