いずれにしても保護は大事だが……
POSレジの鍵を机に放置すると「PCI DSS違反」になるのか?
セキュリティ基準のPCI DSSには、POSシステムの物理セキュリティに関する規定がある。もしPOS端末の鍵を放置した場合、その規定に違反することになるのだろうか。
私は、コンプライアンスに関わるシステムの物理セキュリティに懸念を抱いている。具体的には、POS(販売時点情報管理)端末のキャッシュドロワー(現金を収納する引き出し)を開ける物理的な鍵のセキュリティ確保について、その適切な方法に関する情報を見つけるのに苦労している。
専用保管庫などの安全な場所に鍵を保管せずに、自分の机の近くに鍵を隠したり、そこらに放置したりすれば、PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard、カード情報の取り扱いに関する国際的なセキュリティ基準)に規定されたPOSシステムの物理セキュリティに関する要件を満たさないことになるのだろうか。
POSシステムの物理セキュリティに関するPCI DSSのコンプライアンス要件とは、どのようなものなのだろうか。
POSの物理セキュリティに関するPCI DSSの規定
POS端末のキャッシュドロワーを施錠する鍵について、PCI DSSは直接規定しているわけではない。引き出しの中にクレジットカード番号を保管したりしない限り(これは規定の有無にかかわらずご法度だが)、机の上に鍵を放置してもPCI DSSに違反することにはならないだろう。とはいえ、鍵の保管庫を使用するなど適切なセキュリティ対策を実践し、現金が入っている引き出しの鍵を保護すべきであることは言うまでもない。
PCI DSSには、POSシステムの物理セキュリティに関する規定が含まれている。POS端末は通常、強力な物理セキュリティを施すのが困難な場所(小売店舗の店頭など)に置かれている場合が多い。PCI DSSでは、クレジットカードの決済データを盗み出すためのキーロガーやスキマーを組み込むなどの不正行為から機器を守るための対策を講じることが小売業者に求められている。
POSシステムを導入済みの小売業者は、クレジットカードのデータ収集に使用する機器の詳細な情報(メーカー、機種、製造番号、設置場所など)を管理しなければならない。また機器を定期的に検査し、不正操作や無許可の交換の痕跡がないかどうか確認する必要がある。さらに、POSシステムの物理セキュリティを維持するための正しい手順を従業員に教育することも小売業者に求められている。
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