IaaS利用時との違いは?
選択肢が増える「クラウドのDBサービス」に落とし穴はないのか
クラウドデータベースサービスには、サービスを利用する前に考慮して、しかるべき対応を取らなければならない幾つかのセキュリティ問題がある。
米Googleは「Cloud Bigtable」というデータベースサービスのリリースを2015年5月に発表した。Cloud Bigtableは、Googleが提供するサービスの中でも特に「Google検索」や「Gmail」などと同じデータベースを基盤としている。このようなサービスとして提供されるデータベースを利用するに当たって企業が把握しておくべきセキュリティリスクとは何だろうか。また、クラウドデータベースサービスを採用する前に、転送中の企業データを安全な状態に保つために追加すべきセキュリティ対策はあるのだろうか。
クラウドデータベースサービス(通称、Database as a Service/サービスとしてのデータベース)の導入を検討している企業は、データセキュリティにはクラウドプロバイダーとの共同責任が伴うことに留意しなくてはならない。もちろん物理セキュリティはクラウドプロバイダーが負う責任で、これはIaaSと変わらない。
データのアクセス制御もクラウドプロバイダーが担う役割で、そのために認証サービスと承認サービスが提供される。企業が検討すべきは、データベースサービスをサポートするために米Microsoftの「Active Directory」や「LDAP」を統合する必要があるかどうかだ。高度な権限が与えられているユーザーには、多要素認証も必要になるかもしれない。また、データへのアクセスとデータベース構造に対する変更を制限するのが「承認の制御」だ。大まかな承認を与える場合はテーブルとインデックスへのアクセスが許可される。一方、細かくアクセスを制御する場合は、管理者が特定の行や列へのアクセスに対して規則を指定することができる。企業は、さまざまな認証と承認の制御について自社のニーズをよく把握し、プロバイダーが提供する制御と自社のニーズを比較するといいだろう。
サービスとしてのデータベースでは、ユーザーがサーバを構築して管理する必要がないため、データベースサーバをホストするためのサブネットの設計は不要だ。
暗号化についてはどうだろうか。転送中のデータは暗号化しなくてはならないが、サービスとしてのデータベースに保存されるデータの暗号化機能は、ほぼ確実に提供される。また、単一のキーが長く使われることがないよう、プロバイダーがキーのローテーション機能を提供することもある。これにより、キーがセキュリティ侵害を受けたときのデータ漏えいのリスクが軽減される。
政府や業界が定める法規制の影響下にある企業は、コンプライアンス要件を注意深く確認しなければならない。例えば、医療企業は、事業提携契約を締結し、規制の基準を満たしている場合に限り、個人の医療情報を保存するためにサービスとしてのデータベースを利用することができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[ファインディ株式会社] AI利用率だけでは説明できない成果 開発組織の競争力を生む「開発資本」とは? -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] AI活用を成功へ導く、シンプルで費用対効果に優れたクラウド基盤とは? -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] マネージドKubernetesには限界も――メリットをフル活用する新たな選択肢とは? -
技術文書・技術解説
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] 決断の日が迫る「vSphere 8」サポート終了問題 考慮すべきリスクと選択肢は? -
製品資料
[サイバーソリューションズ株式会社] メール誤送信対策のルールが肥大化 苦しむ情シスはどうすれば救われるのか?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
3
パッチなしで「今すぐサーバを落とせ」 Kiteworks異例警告の波紋
-
4
「アップグレードできないJava」をどう守る IBMとRed HatがAIで400件超修正
-
5
「企業におけるAI導入検討度とIT投資優先度」に関するアンケート
-
6
kintoneで実践 製造業のための「見積もり管理」改善のヒント
-
7
「IoT通信環境の構築・運用」に関するアンケート
-
8
祝10周年! 創業者も予想できなかったRaspberry Pi活用例
-
9
「サイバー犯罪株式会社」に潜入 現地調査で判明した“犯罪者求人”の実態
-
10
鉄道とIT、老舗企業はスマホアプリでいかに息を吹き返したか
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
2
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
3
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
4
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
5
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
6
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
7
Linux初心者でも知らないとまずい「RHEL」「SLES」の違いとは?
-
8
東大教授と考える、AI時代の「データ主権」「信頼性」「ガバナンス」の在り方
-
9
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
10
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー