コスト削減されたパーツはこれとこれ
徹底レビュー:安さで注目の「Amazon Fire」タブレット、5000円で買った人は満足できるか?(2/2 ページ)
ソフトウェア
Fireは間違いなく、Amazonのプライム会員が恩恵を受けるタブレットだ。搭載OSの「Fire OS 5」は、米GoogleのモバイルOS「Android 5(Lollipop)」をベースに開発された。だが、Androidにはあまり似ておらず、Androidのカスタマイズ機能の多くは搭載されていない。
ホーム画面には検索バーと、インストール済みアプリの一覧が表示される。上部にあるカテゴリーバーは左右にスワイプでき、目的のカテゴリーをタップすると、そのカテゴリーのコンテンツのページが開く。画面を左右にスワイプして、カテゴリーを移動することもできる。こうしたカテゴリーには「ホーム」「本」「ビデオ」「ゲーム」「お買い物」「アプリ」「ミュージック」「オーディオブック」「ニューススタンド」がある。また、各画面の下部に表示されるナビゲーションバーの右側の四角いボタンをタップすると、最近開いたアプリを確認し、再度開くことができる。
Amazonは、これらのページのあちこちに本や映画、ゲーム、アプリ、その他のほぼ全ての自社販売商品へのリンクを配置している。要するに、Amazonは商品の販売を増やすためにハードウェアを売っているということだ。
親にとって幸いなことに、Fireは複数のユーザープロファイルや子ども用の管理プロファイルをサポートしている。これは誤った購入、軽率な購入に歯止めをかけるのに役立つ。
Fireでは、プライムビデオのような人気のあるAmazonプライム会員向けサービスをアプリから利用できる。プライム会員は、プライムビデオの映画やテレビ番組を無料でダウンロードしてオフラインで視聴することもできる。これはFireのようなWi-Fi専用タブレットではうれしいメリットだ。プライム会員ではないユーザーも、Amazonストアからコンテンツを購入してダウンロードできる。Amazonのアプリストアでは、「Netflix」や「Spotify」のようなストリーミングサービスも販売されている。
Amazonのアプリストアは、Googleのストアと比べて明らかに品ぞろえが限られている。Amazonは、「Amazon Underground」でそれを補おうとしている。Amazon Undergroundは、大量の有料アプリをまとめて無料で提供する。その中には「Angry Birds」「Goat Simulator」「Madden」といったゲームが含まれる。Angry Birdsでアイテムを追加する場合のようなアプリ内購入も無料となっている。
他のAmazon端末と同様に、Fireではロック画面に「キャンペーン情報」(広告)が表示される。端末がスリープ状態から復帰してロック画面が表示されるたびに、ロックを解除するまでアプリやアルバム、本の広告、リンクを目にすることになる。幸い、このキャンペーン情報はそれほど押しつけがましいものではなく、非表示にすることもできる。そのためには「設定」アプリを起動し、「アプリとゲーム」「Amazonアプリケーションの設定」「キャンペーン情報」の順にタップし、「ロック画面のキャンペーン情報」のスイッチをオフにする。
プライム会員の特典
年会費99ドル(日本国内では税込3900円)を払ってAmazonプライム会員になると、50ドルのFireをフルに活用できる。Fireでできることが格段に広がるのだ。プライム会員の特典の一部として次のようなものがある。
日本国内の主な特典
- プライムビデオ:Netflixのようなストリーミングサービスで豊富な映画やテレビ番組が見放題。ダウンロードも可能
- Fireで撮影した写真を無料で容量無制限にクラウドに保存できる(国内ではFireの全購入者の特典、米国ではプライム会員の特典)
- 「お急ぎ便」と「お届け日時指定便」が無料、特別取扱商品の取扱手数料が無料、タイムセールの商品を通常より30分早く注文可能
- 対象のKindle本の中から好きなものを1カ月に1冊、無料で読める
米国の主な特典(上記以外)
- Prime Music:広告なしでSpotifyのようなストリーミングサービスが楽しめる
- Washington Postを6カ月間、無料で試読でき、割引価格で購読できる
カメラ
Fireは200万画素のメインカメラとVGA(約30万画素)のインカメラを備える。簡単にいえば、良いカメラではない。どちらも低画質で鮮明さに欠け、色再現性が低く、露出も悪い。フラッシュも付いていないため、暗い場所での写真は真っ黒になってしまう。残しておきたい写真がどうにか撮れたら、編集のためのオプションは豊富にある。フレームや各種効果、さらにはミームメーカーを駆使して、写真の出来を追求できる。残念ながら、それは豚に口紅を塗るようなものだが。
バッテリー持続時間
バッテリー持続時間は、Fireの最も優れた長所の1つだ。スタンバイモードでは非常に電力効率が高く、時々使ったところでは、Fireは1回の充電で5日間程度持った。ディスプレイの輝度を最大にしてWi-Fiで映画をストリーミング再生した場合では、バッテリー持続時間は5時間30分だった。タブレットに対するユーザーの期待値のほぼ最低ラインはクリアしているといえる。
格安端末メーカーは一般的に、コストを浮かせるためにバッテリーの性能を落とすが、Amazonは賢明にもそうしなかった。
結論
Fireが素晴らしいタブレットではなく、平均的なタブレットでもないのは確かだ。しかし、50ドルのタブレットにしては多くのものを提供してくれる。アプリを適切に管理すれば、驚くほどサクサク動き、ビデオのストリーミング再生やWeb閲覧、電子メールも快適にできる。
Amazonプライム会員は間違いなくFireをより有効に活用できる。Fireは子どもにもぴったりだ。安いし、きちんと保証も付いている。ただし、最初に子ども用プロファイルを有効にしておこう。
Fireはシンプルな、そしてAmazon利用を中心としたタブレットだ。どちらも悪い要素ではない。カメラとディスプレイがもっと良ければ、どんなユーザーも迷わず飛びつくだろう。そうでなくても、ユーザー、特にタブレットを欲しがっているプライム会員は、Fireを50ドルで買っても後悔しないだろう。
長所
- 激安
- プライム会員にとっては重宝する
- バッテリー効率が良い
短所
- 動作がやや重くなりがち
- カメラが使い物にならない
- 作りが安っぽい
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