進化するネイティブツール
ハイブリッドクラウドの未来を照らす「Docker」と「OpenStack」の可能性(2/2 ページ)
OpenStackのハイブリッドビジョン
OpenStackプロジェクトの本来の目的には、オンプレミスのデータセンターとパブリッククラウド(具体的には「AWS」)の間でワークロードの移行を実現することが含まれている。OpenStackのコミュニティーでは、OpenStackとAWSのAPIはどこまで共通点を持つべきかという議論が今もなお続いている。だが、テクノロジーは過渡期を迎えたため、ここ数年、数多くの進歩が見られた。
コンテナと同様、OpenStackの一部は、既にAWSのハイブリッドクラウド管理に使用されている。
「最近、『Amazon Simple Storage Service』(Amazon S3)とOpenStack間の移行のため、『OpenStack Swift』対応のインタフェースの構築について検討しているユーザーがいた。その理由は、エンドポイントの1本化を望み、どちらかに主要インフラを構築したいというものだった」とAWS向けマネージドホスティングサービスのプロバイダーである米Datapipeの自動化とDevOpsの統括責任者を務めるパトリック・マクローリー氏は述べる。
「私はOpenStack Swiftを使用して社内でテストをしている。OpenStackの個々のコンポーネントは完成しているので、これを採用したいと思っている。Swiftもその1つだ」(マクローリー氏)
社内の運用環境でOpenStackを使用している別の企業は、プライベートクラウドのフレームワークの選択肢としてOpenStackに信頼を寄せているという。その理由の1つに、OpenStackがAWSのインフラと似ていることを挙げている。
「私たちは、起動処理の一環としてさまざまなことを実行するため、コンテナの起動時に大量のデータを渡している。この機能は、AWSとOpenStackで非常に似ている」と米ビジュアルコミュニケーション企業に勤めるプラットフォームエンジニアリングのシニアディレクター(匿名希望)は話す。
進化するネイティブツール
Amazonの「AWS Management Portal for vCenter」は、将来のリリースで他のサービスのリソースをサポートする可能性があることを明文化している。その将来の可能性については何も言及していないが、これはAmazonのお決まりの対応だ。一方、米VMwareは「vRealize Suite」によってハイブリッドクラウド管理の市場で優位性を確立する計画を公表している。
今までのところ、VMwareは「vRealize Operations Manager」向けの管理パック、組み込みアダプター、診断用ダッシュボードを使用してAWSをサポートする「vRealize Operations」をリリースしている。また、「vRealize Operations Management Pack for AWS 2.0」も2015年の第1四半期にリリースされている。この製品は、「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)、「Amazon Elastic Block Store」(Amazon EBS)、「Auto Scaling Groups」「Amazon Elastic MapReduce」(Amazon EMR)などを含むAWS製品向けのリポート、アラート、ダッシュボードを提供している。
ただし、vRealize Suiteのソフトウェアには、まだリリースされていないものもある。それは、「vRealize Automation 7」と「vRealize Business Standard 7」だ。どちらもAWSをサポートするとされている。新しくリリースされるVMwareの「vRealize Business Standard」も、「Amazon Elastic Load Balancer」(Amazon ELB)などのAWSが提供するサービスのコスト分析をサポートする。これらの製品は2015年内にリリースされる予定だ。
VMwareのネイティブツールにもユーザーは興味を示している。購入選択権付き小売業の米Rent-a-CenterはVMware製品を主に使用しており、vRealizeの導入を予定している。
Rent-a-CenterでTechOpsの統括責任者を務めるマイケル・コンロイ氏によると、同社はvRealize Operations Manamgerを使用してオンプレミスのVMwareとオフサイトの「vCloud Air」環境を監視しているが、VMwareとAWSの間にデプロイするツールはまだ決めていないという。
「これは、複雑なことを学ぶ前に基本を習得せよということに他ならない。私たちはまだvRealizeを使用して既存の社内インフラ全体に対処する方法を検討している段階だ。クラウドについては話も出ていない」とコンロイ氏は語る。
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