クラウド時代のオフィススイート選定術【第1回】
世の中は「Microsoft Office」だけではない クラウドで変わるオフィススイート勢力図(2/2 ページ)
SaaSの台頭
現在のIT関連サービスでは、クラウド技術の急速な向上により多種多様なSaaSが登場している。その流れは、クライアントPCにパッケージソフトをインストールして使うことが当たり前と思われていたオフィススイートにも波及している。
クラウド技術の普及により、会社の決められたクライアントPCにインストールし、社内という限られた場所で利用するパッケージソフトとしてのオフィススイートの存在は、急速に薄れていきつつある。なぜならクラウドサービスを提供しているベンダーがWebアプリケーションの1つとして、またスマートデバイスやソフトウェアを手掛けるベンダーがモバイルアプリケーションの1つとしてオフィススイートの提供を始めているからだ。
SaaS型オフィススイートには、例えばGoogleが2006年から提供している「Googleドキュメント」(旧名: Google Docs & Spreadsheets)やAppleが2005年から提供している「iWork」などがある。この2サービスに限らずSaaS形式のオフィススイートに共通する特徴は、大きく以下の3点がある。こうした特徴が評価され、これまで主流であったパッケージソフト型のオフィススイートにSaaS型オフィススイートが取って代る可能性が出てきたのである。
- モバイル端末での利用を想定した機能、もしくはモバイルアプリケーションを提供
- 従量制課金で初期費用を抑制
- 人数の増減に応じたライセンス数の変更が容易
主要なSaaS型オフィススイートは上記の特徴に加え、Kingsoft OfficeやJUST Officeといった上述のパッケージ型オフィススイートと同様、Microsoft Office形式のファイルへの変換機能を持つ。
もちろんMicrosoftも時流に乗るべく、2011年からSaaS型オフィススイート「Office 365 ProPlus」(「Office Online」を含む)を提供している。
2大クラウドサービスの現状
現在のSaaS型オフィススイートが含む機能は、パッケージソフトとして提供されていた表計算ソフトや文章作成ソフトなどのオフィス機能だけではなくなってきている。会社の業務で使われるメールサービスやポータルサイトといった業務に関連する機能にまで拡大した形で提供されることが多くなってきたのだ。
その最たる例として、オフィススイートのシェアを大きく伸ばす、Microsoftの「Office 365(オフィススイートは Office 365 ProPlus)」とGoogleの「Google Apps for Work(オフィススイートは「Googleドキュメント」)」がある。
次回から、Office 365とGoogle Apps for Workについて、サービスの比較を交えながら解説する。第2回ではオフィススイートの代名詞であるMicrosoft Officeを取り上げ、パッケージソフトである「Office Professional Plusシリーズ」とSaaSの「Office 365 ProPlus」の違いを、それぞれの特徴にフォーカスした形で紹介する。Microsoftが提供するオフィススイートと他のオフィススイートを比較検討する際の参考にしてほしい。
筆者紹介
廣瀬 晃 富士ソフト
富士ソフトに入社以来Microsoft製品を扱う部署に所属し活動する。もともとはSharePoint Serverの技術者であったが、Office 365の前身である企業向けオンラインサービス「Microsoft Business Productivity Online Services(BPOS)」時代からMicrosoftのクラウドサービスの提案・構築を手掛ける。現在はOffice 365を始めとしたMicrosoft製品をお客さまへ訴求するプリセールスとして活動する傍ら、Microsoft製品のセミナーのプレゼンターとしても活動している。
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