準備が問題の大半を占めるネットワーク移行
次世代ネットワークに安全移行、失敗をしない3つのアプローチ(2/2 ページ)
サービス指向型のネットワーク移行アプローチ
3つ目の選択肢は、次世代ネットワークにサービス単位で移行するという方法だ。「ネットワーク機能仮想化」(NFV)が最初にマネージドVPNやVLANサービスアプリケーションで導入されたことや、「Software Defined Network」(SDN)がクラウドコンピューティングに早期に導入されたことは周知の事実である。マネージドサービスなどの新しい種類のサービス導入と、次世代テクノロジーへの移行を同時期にするのは非常に優れたやり方だといえる。以前の操作性や運用方法を考慮する必要がないからだ。
モバイルサービスでも、次世代ネットワークにサービス単位で移行するモデルが受け入れられている。モバイルサービスは、通信事業者にとって最も有益なサービスで、モバイルトラフィックの増加率は最も高いため、通信事業者はモバイルインフラの設備投資をさらに増やすようになる。その結果、次世代テクノロジーを導入する余地が毎年生まれるわけだ。
モバイルインフラテクノロジーの変化の大半は、「IP Multimedia Subsystem」(IMS)と「Evolved Packet Core」の要素に集中しており、そのどちらも顧客が直接目にすることはない。いずれも厳密に定義されたインタフェースの仕様を満たすことができるため、既存のテクノロジーと交換できる。
サービス指向型の移行の問題は、影響の範囲だ。サービスの顧客基盤が非常に限られていない場合を除き、テクノロジーの変更は、インフラと運用の全範囲に影響を及ぼす可能性がある。この状況により、通信事業者はできればよけたいフォークリフトアップグレードに回帰するか、移行時に2つの異なるインフラモデルをサポート担当者に突き付けることになる。
次世代ネットワークへの移行を現実的に判断する
最適解はどこにあるのだろうか。ほとんどの通信事業者にとって、それは「3つのアプローチのどこかでもあり、どこでもない」といえる。サービス指向型のアプローチは、特にマネージドビジネスサービスとモバイルインフラの分野で最も多く採用されている。マネージドサービスは、顧客が明示的にサービスを変更するという事実によって、顧客の目に見える変更は全て保証される。そしてモバイルインフラは、サービス自体で直接見えない下位のネットワーク層で主に変更がなされる。
重要な教訓は、二元的に考えることだ。まず、インフラ進化の戦略において、ネットワークを新しい時代に素早く移行できるものは存在しない。どんな戦略を組み合わせても、そのような戦略を作ることは不可能である。そして、次世代ネットワークへの移行アプローチは多様で、個々のネットワークとサービスがその地域のコストとメリットを左右する要因に基づいて発展していくのはほぼ間違いない。どのようなケースにおいても設備と運用を調和しなければ、非効率的なサイロが生み出され、全体の進捗(しんちょく)を遅らせることになるだろう。
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