弱点だったコストもTCOでは優位に
「全てのストレージがフラッシュになる時代は確実に来る」の技術的根拠は?(3/3 ページ)
どれだけ投資してどれだけの転送レートを目指すか
初期のコンシューマーグレードのSSDと比べて最新のNVMeドライブは、パフォーマンスが10倍以上向上している。ドライブのIOPS(1秒間に処理できるI/O数)でも、スループット(MB/秒)でも、レイテンシ(ミリ秒またはマイクロ秒)でもそうだ。
技術が新しく、高速になるほど、コストも高くなる。さらに、エンタープライズクラスのストレージシステムは、パフォーマンスの最適化や向上を目指した幅広い技術を採用している。数百GBのRAMをシステムコントローラーに追加したり、ライトアンプリフィケーションの低減や入出力操作の効率化のために、カスタムコードを使用したりといった具合だ。
その結果として、数台のサーバをサポートする中小企業向けシステムとして、50TBのオールフラッシュSANシステムが2万5000ドルで販売されたり、数万ユーザーをサポートできるエンタープライズグレードの巨大なストレージクラスタが100万ドル以上で販売されたりする。
宣伝合戦も激しくベンダーからのメッセージは誇張されがちだ。そのため、企業が正しい情報を基に的確な購入判断を行うのは難しくなっている。ベンダーが宣伝する「100万IOPS」といった数字は、特定の条件下で実際に記録されているのかもしれないが、1台のサーバと1台のアレイを接続した環境では、IOPSは10万にもならないかもしれない。100万IOPSのようなパフォーマンスを達成するには、クラスタアーキテクチャの下で、多数のサーバが多数の接続を介してデータにアクセスする必要がありそうだ。
AFAストレージ市場はこれからどうなる
主要なストレージベンダーは、さまざまな経緯でAFA市場に参入している。老舗ストレージベンダーは、まず階層型ストレージのティア0に当たるキャッシュとしてフラッシュを手掛け、次にフラッシュ/HDDのハイブリッドシステムを扱ってからオールフラッシュに参入した。こうしたベンダーにはDell EMC、Hewlett Packard Enterprise(HPE)、Hitachi Data Systems、IBM、NetAppが含まれる。
もう1つのベンダーグループは、当初からオールフラッシュまたはRAMベースシステムを提供しており、製品ラインアップの中でHDDベースストレージをほとんど、あるいは全く手掛けていない。このグループにはKaminarioやPure Storageが名を連ねている。
Nimble StorageやTegile Systemsなどのベンダーは、初めはディスクを組み合わせたフラッシュ製品を扱っていた。だが、そのコントローラーは、フラッシュを最大限活用できるように当初から最適化されていた。これらのベンダーは自社のプラットフォームを“フラッシュファースト”システムと呼んでいる。
最初に挙げた老舗ベンダーグループのうち大手数社は、ディスクからフラッシュに転換したレガシープラットフォームと、オールフラッシュを手掛けるスタートアップの買収で獲得した製品の両方を扱っている。例えば、EMCはXtremIOを、IBMはTexas Memory Systemsを、NetAppはSolidFireを買収した。
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