データ転送ボトルネックの解消が急務
NVMe over Ethernetがこじ開けるネットワーク対応ストレージ主役への扉(2/2 ページ)
NVMe見え始めたネットワーク対応ストレージの望み
ネットワーク対応ストレージには、まだ望みがある。SINA (Storage Networking Industry Association)が総力を挙げて取り組んでいるプロジェクトの「Nonvolatile Memory Express (NVMe) over Ethernet」だ。これは、仕様がテクノロジーの進歩に追い付こうとする取り組みに他ならない。
SSDに実装したフラッシュメモリ用の高速なリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)長距離インタフェースの利用場面は多数存在する。オールフラッシュアレイのベンダーは40GbEとRDMAの併用を目指しているが、100GbEとRDMAが併用可能になる2017年後半にはそちらにシフトするだろう。
NVMeは、ブロックデバイスのI/Oインタフェースだが、あらゆるストレージアクセスモードに対応できる可能性を秘めている。これにはファイルとオブジェクトのトラフィックだけでなく、非揮発性のDIMMなどのバイトアドレスも含む。NVMeはプロセッサのオーバーヘッドが少なく、ゼロコピー転送と待ち時間の短さにより、高速なフラッシュとSSDアプライアンスに最適だ。どのような評価でも、NVMe over Ethernetは、「NVMe over Fiber Channel」に取って代わり、クラウドベースのクラスタにイーサネットSANとイーサネットLANの収束をもたらすと予測している。
NVMeは、ネットワーク対応ストレージの普遍的な構成要素としてイーサネットの運命を変えるだろうか。これは、ベンダーの価格設定と企業向けの高価なストレージデバイスの存在も影響する複雑な質問だ。この質問への答えは、ストレージアレイモデルのシステムを接続する従来のサーバから、ハイパーコンパージドインフラとソフトウェア定義のインフラを活用したアプリモデルで、コンテナを実行するストレージアプライアンスに移行していることと関係する。
ハイパーコンバージドインフラではクラスタでストレージを共有するため、仮想SANが必要になる。ネットワークの選択肢は、イーサネットとRDMAだ。各サーバとアプライアンスに内蔵しているストレージが共有できるように、イーサネットによる接続が条件となる。完全な進化を遂げていない現行の製品では、ストレージからCPUにデータを転送して、イーサネットネットワークインタフェースにCPUが受け取ったデータを転送することで、ストレージを共有する。この方法では、RDMAを利用していても、転送速度が大幅に低下するため多くのオーバーヘッドが生じる。
ストレージをイーサネットスイッチに接続し、仮想SANへのダイレクトアクセスを可能にするメカニズムへと進化していることは間違いないだろう。このメカニズムが実現したら、低価格で大容量のSSDがNVMe over Ethernet.経由で接続する利用目的が生まれるはずだ。なお、HDDはあと数年で過去の遺物になる予想が大勢だ。
これは、ネットワーク対応ストレージのイーサネットインタフェースのガイドラインになるかもしれない。インタフェースをイーサネットで統一できれば作業が確実に楽になり、ストレージの高速なリンクの展開を加速し、SAN専用の管理チームを用意する必要もなくなるからだ。
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