巨人を脅かすか
SnapRoute、NGINXなどの注目オープンソースネットワークソフトを紹介(2/3 ページ)
ネットワーク管理者によるネットワーク管理者のための製品
他のオープンソースネットワークのスタートアップ企業と同様、SnapRouteは同社の製品が、従来の製品を使用している企業のネットワーク管理者が直面する技術的な問題を解決する幾つかの重要な機能を提供していると主張している。その機能を以下に示す。
- カスタムスイッチ。既存のスイッチには、多くの企業が必要としていないか、使用すらしない多くの特別な機能が搭載されているとSnapRouteのフォレスター氏は指摘する。使用していない機能の故障が、パフォーマンスの低下やネットワークのダウンの引き金になることもある。そのため、SnapRouteでは、ネットワーク管理者からボーダーゲートウェイプロトコル(BGP)とスパニングツリープロトコル(STP)のみを実行するスイッチが欲しいという依頼があれば、安価なホワイトボックススイッチ上でOSを構築することができるとフォレスター氏は語る。PC上級者がPCやサーバを構築するのと同じように、ネットワーク管理者がスイッチを構築できるようにすることをSnapRouteは目指しているという。
- 自動タスク管理。プロプライエタリなスイッチの世界では、ネットワーク管理者は、ファイアウォールの規則の設定やアクセス制御リストの作成に数時間もの時間を費やしているとフォレスター氏は指摘する。作業手順書では、40ページにもわたって規則やコマンドが書き連ねられていることもある。複数のスイッチを導入しているネットワークが大半を占めている。ベンダーによってタスクを自動化する方法が異なることが、状況をさらに複雑にしている。SnapRouteの製品では、ネットワーク管理者がファームウェアをインストールすれば、このようなタスクの多くが自動化される。ネットワーク管理者は、1つの方法に従ってタスクを自動化でき、この方法はどのスイッチでも有効である。
- ソースコードの可視性。既存のベンダーは、ソースコードへのアクセスを許可していない。そのため、ネットワーク管理者は、どのようにパケットがスイッチを通過しているのかを把握できないとフォレスター氏は指摘する。ただし、オープンソースネットワークを使用すると、ネットワーク管理者は、自社のネットワークでどのようなことが行われているかをつぶさに把握して、問題を修復することが可能になる。この問題には、以前であれば、何時間または何日もの時間を掛けて特定する必要があったものも含まれる。
- リスク評価を行う能力。ソースコードの可視性によって、SnapRouteでは、顧客が脆弱性のスキャンを実行して、リスク評価やセキュリティバグを特定できるようになっている。例えば、スキャンを実行することで、いつもであれば、簡単には見つからないメモリ管理の脆弱性を特定することができた顧客も存在する。
以前、プロプライエタリなロードバランサーのベンダーはエコシステムをほしいままにしていたとNGINXで製品部門の責任者を務めるオーウェン・ギャレット氏は語る。ネットワーク管理者は、工場出荷時の状態でロードバランサーを使用する必要があった。導入先は社内に限られており、アップグレードやパッチを適用するために数週間から数カ月もの待ち時間が発生することも珍しくなかった。
NGINXなどのオープンソースネットワーク製品により、ネットワーク管理者は、サーバ上、クラウドサービス(「Amazon Web Services」や「Microsoft Azure」など)経由またはコンテナや仮想マシン上でNGINXを実行する柔軟性を手に入れることができた。また、アップグレードとパッチは、オープンソースコミュニティーによって定期的に開発され、簡単に入手できるようになっている。
「柔軟性によってネットワーク管理者が特定の導入モデルに縛られなくなった。それから、企業はオープンソースコミュニティーを活用することができる。オープンソースコミュニティーでは、より迅速にサービスを作成することが可能だ」(ギャレット氏)
ネットワーク管理者は、まずオープンソース版のNGINXを使用してから、技術サポートなどの専門サービスの代金を支払えば良い。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
10
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー