次は音声認識に注目
「Amazon Echo」に何を話しかける? AIが隣にある生活と仕事
人工知能(AI)アプリケーションは多数のビジネスプロセスに貴重な洞察とサポートをもたらす。だが、今日の使用例は氷山の一角にすぎない。
最近、新聞の連載漫画『GIL』で、次の様子が描かれていた。8歳の少年GilがAmazon.comのスピーカー型音声認識機器「Amazon Echo」に向かってコマンドを叫んでいた。簡単な指令を2回発しても返事がなかったので、「Alexa! どうしたの」とGilは叫んだ。この状況を見たGilの母親は、なぜコーヒーグラインダーに向かって怒鳴り付けているのか息子に尋ねていた。
人工知能(AI)システムに関する漫画が日曜日の新聞の1面に掲載されたという事実は、AIが本格的に主流技術になっていることを示している。アナリストは、音声が次の重要なユーザーインタフェースになると予想している。筆者は予測分析について懐疑的だが、音声が次の重要なユーザーインタフェースになるというのは個人的に信じている予想の1つである。
筆者の自宅には、Amazon Echoがある。多くの便利な能力を備えているが、主に使用するのは、ごく一般的な5つの目的のためだ。その目的は、「音楽を聴く」「ニュースを聞く」「天気予報を聞く」「検索エンジンに文字を入力するのが面倒な質問に答えてもらう」「高額のキッチンタイマーとして使う」という5つである。Amazon Echoは、これらの基本的な呼びかけをよく理解する。筆者の4歳と2歳の娘が夕食後のダンスパーティでお気に入りの曲をかけるのに「Alexa」と呼びかけているが、Amazon Echoは彼女たちのコマンドでも解読することができる(2歳の娘に歌を求められて、Alexaが筆者と同じように解読できることも少なくない)。
ここで伝えたいのは、筆者の子どもたちが空気中に向かってコマンドを送ると、機械がコマンドに答える時代になったということだ。今のところ子どもたちの要求は単純なものだが、彼らが社会に出るまでに状況は変わるだろう。
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対話型のAI技術を使った音声アシスタント機能の動向
AIが現実的な選択肢になる年
現在、自然言語処理(NLP)や機械学習など、さまざまな形式のAIが各種ビジネスアプリケーションを支えている。その種類は、製造やビジネスアナリティクスから顧客関係管理や人事に至るまで幅広い。Expediaは採用活動にAIアプリケーションを使っている。特筆すべきは、AIアプリケーションが求人情報を監視して、あまりに男性的だと思われる言葉や表現に警告を発していることだ。警告される言葉の中には、女性が応募をためらうようなことがあってはならないという理由のものもあれば、どのようにしてAIアプリケーションが求人情報を確認するのか想像できないものもある。
一方、Expediaのように「フォーチュン500」に名を連ねる企業でなくとも、AIアプリケーションを活用することはできる。クラウドサービスプロバイダーが多数のAIアプリケーションを提供しており、AIアプリケーションの有用性は上がる一方だろう。Forrester Researchによれば、2017年はAIテクノロジーを通じて企業が顧客に関する洞察を直接利用できるようになる年だという。また同社は、2016年第2四半期に実施したオンライン調査「Global State of Artificial Intelligence(AIを取り巻く世界情勢)」に基づいて、2017年のコグニティブコンピューティングへの投資が前年比300%増加すると予想している。
チャットbotなどのAIアプリケーションが普及して、問い合わせへの対応が人間に近づくにつれて、AI業界は幾つかの基本原則を定める必要に迫られるかもしれない。チャットbotを人間のカスタマーサービス担当者として押し通すことが許容されるか、企業は法律によって仮想アシスタントの使用を公開することを義務付けられるべきかどうかを取り上げている(私たちは、人間であることを証明するCaptchaテストを解かないとメルマガにサインアップすることすらできない)。
AIの効率性
AIが誰でも使えるようになり、技術評論家は企業にコグニティブコンピューティングを導入しなければ廃れることになると教示している。だが企業は、AIがプラグアンドプレイではないことを理解する必要がある。Salesforce.comの「Einstein」やIBMの「Watson」のようなプラットフォームがそうであるように、AIでは有益な洞察を得るために大量のデータが不可欠だ。
AIを使用する企業を含めて、ほとんどの人がAIに関して口をそろえることがもう1つある。それは、AIが人間の替わりではないということだ。AIによって人間の仕事が補完されたり、複雑な意思決定能力が不要な反復作業が奪われたりするといわれている。「AIは、退屈な作業をなくして人々がクリエイティブな仕事に従事する時間を増やせるという点では有効だろう」とNLPのテクノロジー会社であるInbentaの創始者で、CEOを務めるジョーディ・トラス氏は語る。
アナリスト、投資家、ユーザーだけでなく、他のAI技術企業の幹部からも同じ予測を聞いたことがある。このような企業には、Watsonで大もうけしているIBMも含まれている。あなたが複雑な意思決定や重要な判断を必要とする職業に就いているのであれば、その仕事は恐らく安泰である。それから、あなたの仕事の役に立つAIアプリケーションが今後多数現れるだろう。
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