納得できるTCOとは
TCOと機能で比較 ハイパーコンバージドインフラ(HCI)選びの勘所(2/2 ページ)
忘れてはならないスケーラビリティ(拡張性)
VDIのハードウェアとソフトウェアを選ぶ際、企業はVDIの初期ユーザー数と予想ユーザー数の増減に対応できる最適な製品を見つける必要がある。CIとHCIをVDIに上手く適合させる1つの方法は、どちらもモジュール式のビルディングブロックアーキテクチャを採用することだ。企業規模でのVDI導入では、同一かつ小型のアプライアンスを多数使って構成するのが一般的だ。この各アプライアンスでは1000~2000のデスクトップ仮想マシンをサポートする。
CIのデメリットはその用途が非常に大規模な導入に限定されることだ。企業のニーズを上回る性能のCIを購入してしまうとTCOを悪化させることになる。大抵の場合、最小規模のCIでも500以上の仮想デスクトップがサポートされる。より大型CIなら4000もの仮想デスクトップをサポート可能だ。要するに、サポートする仮想デスクトップが300以下の場合、CIはそれほどメリットがある提案とはならない。また、VDI導入をスケールアウトするには、大型機器を購入する必要がある。だが、このような大型機器は過剰な性能を用意しているものが多い。
一方でHCIは100程度のデスクトップをサポートする単一物理サーバ並みに小さい規模で拡張できる。そのため、IT部門は必要なリソースのみを購入できる。つまり、少しずつ時間をかけてVDI導入すれば大きな経済的メリットを得られる。HCIの場合、急速な拡張をサポートするために大量のノードを一度にまとめて導入するのも同様に簡単だ。
最終的な結論は
HCIのデメリットの1つは、必要なネットワークキャパシティー(データ通信の速度や通信負荷の許容量)を備えていない製品があることだ。これに対し、CIは製品内に全てを備えた完璧なインフラとして提供されるのが一般的だ。HCIに必要な10ギガビットイーサネットネットワークを導入するのは難しいことではない。だが、HCIを完成させるために別の作業が生じることになり、人件費の高いエンジニアが必要になる可能性もある。
CIとHCIは簡単に調達、導入、拡張できる。そのため、VDI導入を既存のサーバ仮想化インフラから分離するには最適な選択肢となる。CIは、拡張する予定がほとんどない大~中規模のVDI導入に適している。HCIは一般的に規模の小さいVDI導入の方が適切で、規模を拡張する時に最も柔軟な対応ができる。
CIとHCIは全ての企業に向いているわけではなく、導入済みの仮想インフラで既に目的が達成されている場合は特に適さない。とはいえ、多くのIT部門は、CIとHCIは比較的購入が簡単で、スケールアウトがしやすく、管理もそれほど複雑でないと感じるだろう。その結果、企業の長期運用コストが削減され、HCIのTCOがより受け入れやすいものになる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー