ビッグデータ分析にクラウドを活用するポイント【後編】
データ分析が強みの人気クラウド、その豊富な機能とは(2/2 ページ)
Bluemixに多数のデータ分析サービスを有するIBM、将来的には最適化学習へ
佐藤氏に続いて登壇したのは、日本アイ・ビー・エム(IBM)のIBMクラウド事業本部でコンサルティング・アーキテクトを務める平山 毅氏だ。IBMでビッグデータやAIといえばAIシステム「IBM Watson」や統計解析・データマイニング製品群「IBM SPSS」などのイメージが強い。同社ではビッグデータ分析に関するこれらの製品群を取り扱う部署が統合し、平山氏はそれを率いる立場にある。
IBMのクラウド環境であるBluemixは、PaaS、IaaSを含めたサービスの総称になっている。「大きな特徴としては、オープンかつオンプレミスも含めたハイブリッドな環境を提供できることが挙げられます。加えて開発工数を下げることに注力してサービスを開発しています」(平山氏)
開発工数を下げるための大きなポイントが、「コンポーザブル」というBluemixのコンセプトにあると平山氏は説明した。既にサービスとして用意しているBluemixの機能同士や、顧客が独自に用意したアプリケーションと組み合わせることで、短期間に必要なシステムを構築できる。
IBMではBluemixが用意するランタイムやサービスを組み合わせることを「バインド」と言い、「サーバレスも含めて全てのサービスをバインドできるようになっています」と平山氏は説明する。
Bluemixには多数の機能があり、データ分析サービスだけでも平山氏の講演スライドを埋め尽くすほどの数が並んだ。「これだけの数のサービスを提供するほど力を入れている。データ分析はBluemixの看板機能だと言っていい」と同氏は語った。
平山氏はデータ分析機能の詳細な説明に入る前に、IBMがデータベースサービスの機能や名称を変更、再整理したことに触れた。従来「IBM DB2」として提供していたのは、データベースの各機能だった。それを2017年初頭に「Db2」と表記を変え、データウェアハウスの機能群も含む製品/サービス群へと変更している。従来のデータベース系サービスは「IBM Db2 Hosted」や「IBM Db2 on Cloud」、従来「dashDB」として提供してきたデータウェアハウス系サービスは「IBM Db2 Warehouse」と呼ぶようになった。
こうした変更を踏まえた上で平山氏は、Bluemixのデータサービス群の大きなカテゴリー分類を再整理した。従来の構造化データはDb2とDb2 Warehouse、非構造化データはNoSQLデータベース、Sparkで収集、分析する。
これらをさらに細かく、具体的な機能群に落とし込んで紹介する中で平山氏は、「Compose」というカテゴリーをピックアップした。「PostgreSQL」などのOSS製品をIBMのマネージドサービスとして提供するものだ。ビッグデータ分析の基本的なフローである4ステップ、データ取得、データ配置、データ分析、データ可視化の全てのサービスを提供しているという。
続けて、データ取得のステップで用いる「IBM Bluemix Data Connect」と「IBM Bluemix Lift」を紹介。前者はオンプレミス、各クラウドサービスと接続可能なデータ変換ツール、後者はオンプレミスからデータをセキュアに吸い上げるツールだ。さらに、Watsonに解析させるためのデータエンジンである「IBM Watson Data Platform」も紹介した。
平山氏はWatson Data Platformの特徴について「Sparkを基本にデータストアを構築していることと、業務の管理者も使えるようなUIを用意していること」だと語る。
サービス紹介を終え、話題はIBMとホートンワークスジャパンとの協業体制に移った。簡潔にまとめると、Hadoopディストリビューション「Hortonworks Data Platform」(HDP)やストリーミング処理製品「Hortonworks DataFlow」(HDF)をBluemixからも提供できるようになり、一方で統合分析環境「IBM Data Science Experience」やHadoop向けSQLクエリ処理エンジン「Big SQL」といったIBM製品をホートンワークスジャパンから提供できるようになったとのことだ。
最後に平山氏は、IBMが定めるデータ分析のメソドロジー(方法論)である「IBM Data First Method」を紹介した。データ活用の成熟度を高めるステップを示したメソドロジーだ。その上で平山氏は数あるクラウドサービスの中からBluemixを選ぶメリットを次のように語り、話を締めくくった。
「ビッグデータから将来何が起こるかを探る『予測分析』はクラウド化しやすい分野なので、クラウド移行のファーストステップとしても向いています。そのときにBluemixを選んでいただければ、いつかはWatsonで次に取るべきアクションを示す『最適化学習』ができるというわけです」(平山氏)
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ビッグデータ分析にクラウドを活用するポイント
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