無視できない価格差を超えて
最高級2-in-1「Lenovo Yoga 920」のスペックで測れない値打ちとは?(2/3 ページ)
ディスプレイとスピーカー
Yoga 920に搭載される13.9型ディスプレイは解像度別に2種類に分かれる。レビューに使用したYoga 920には標準の1080p(1920×1080)が採用されている。一方、価格の高いモデルには、より高解像度の4K(3840×2160)ディスプレイも用意されている。
Yoga 920の1080pディスプレイはあらゆる種類の作業で見やすいと感じた。特にマルチメディアは快適だ。色は非常に鮮やかで十分なコントラストがある。IPSパネルテクノロジーが採用されているため視野角も広い。この特徴はこのような2-in-1ノートPCには必須だ。タブレットモードでは、複数の人が別の角度から一緒にディスプレイを見ることもあるだろう。そのため、画面の見え方が一貫していることが求められる。ガラス製ディスプレイ表面は厄介なことに多少の映り込みが起きる。ただし、通常はそれが目立たなくなるほどディスプレイが明るい。ガラス表面はタッチ操作が適切に機能する。
興味深い戦略として、Yoga 920にはLenovoの「Bluetooth Active Pen」が同梱されている。Yoga 920のディスプレイは最大4096段階の筆圧検知に対応する。そのためアートなどのデザイン関係の作業には理想的だ。
このBluetooth Active Penは普通の万年筆とほぼ同じサイズだ。金属製の外面には冷たい感触がある。先端方向のグリップがもっと強ければ表面部分が気になることはなかっただろう。ただし、その上部にある親指用の2つのボタンは手探りで見つけやすく、簡単に識別できる。Bluetooth Active Penは単6電池1本で動作し、後部のキャップを外せば交換できる。
Yoga 920のスピーカーは正面の両角に内蔵されている。JBLがチューニングしたこのスピーカーの全体的な音質には少々感心させられた。音場が全体に広がる感じがあり、低音にある程度の存在感がある。このスピーカーは下方向を向いており、この点は紛れもないマイナス要素だ。適切に音を増幅するには硬くて平らな表面上にYoga 920を置く必要がある。総合的に見て、このスピーカー構成で次回のホームパーティーを盛り上げることはできないだろう。だが映画を鑑賞したり、たまに音楽を聴いたりするのに十分であることは間違いない。
キーボードとタッチパッド
Yoga 920に搭載されたキーボードの浅い感触にはやや慣れが必要だ。キーストロークがあまり深くなく、押したときの感触もそれほどはっきりしない。キーを底まで押し込んだときにクッションがないことも固い感触を助長している。打鍵感は全体的に心地よいものではない。だが、Appleの13型「MacBook Pro」(2016年モデル)の平面的な打ち心地よりはマシである。
直感的でないレイアウトもやや癖がある。ハーフサイズの上下矢印キーが、フルサイズの左右矢印キーに挟まれている。だが、Lenovoの「ThinkPad」でよく見られる「T」を上下逆さにした配置の方が好ましい。加えて、「Home」「End」「Page Up」「Page Down」は専用キーにすべきだ。だが、Yoga 920では矢印キーが2役を兼ねており、その2次機能としてこれらのキーが割り当てられている。
このキーボードは少なくとも曲がることはないし、2段階の白色バックライトも確実に重宝する。レビューしたYoga 920ではこのバックライトは自動的にはオンにならなかった。バックライトを有効にするには「Fn」キーを押しながら「Space」キーを押す必要があった。
クリックパッドはパームレストの中央からやや左に外れた位置にある。このクリックパッドは物理ボタンがない代わりに表面を押せるようになっている。クリック操作には滑らかさがなく、操作音が非常に大きい。ただし、タップ操作でクリックすることによってこの両方の問題を簡単に回避できる。クリックパッドのサイズは十分で、指先を移動させやすいアンチグレア面が採用されている。
Yoga 920のクリックパッド右側の離れた位置にタッチ式指紋センサーが組み込まれている。このような携帯性が非常に高いノートPCにはこの機能が必須だろう。
パフォーマンス
本稿のレビュー用に提供されたYoga 920と全く同じ構成は本稿執筆時点のLenovo.comでは購入できない。Yoga 920の最低価格は1329ドル(15万2183円)だ。これは格安といえる部類には入らない。だが、価格の割にはパフォーマンスの高いノートPCが手に入る。1329ドルのスペック構成には1080pディスプレイ、Intelの「Core i5-8250U」クアッドコアプロセッサ、8GBのRAM、256GBのストレージが含まれる。次の上位モデルは1549ドルの構成で、さらに高速のCore i7-8550Uと512GBのストレージが搭載されている。それ以外は全て同じだ。レビューに使用したYoga 920は実際には入手不可能な構成で、Core i7-8550Uを搭載しているが、ストレージは256GBしかない。価格としては1329ドルから1549ドルの間になると考えて問題ないだろう。解像度が高い4Kディスプレイを搭載したモデルのYoga 920は最低価格が1999ドルになる。
Yoga 920は、Intelの新しい第8世代プロセッサ(コードネーム:Coffee Lake)をベースにしている。ここで採用されているUシリーズのパーツは消費電力が15Whである点が評価されており、このような薄型軽量ノートPCに搭載されることが見込まれている。前世代のIntel製プロセッサを採用するということは、デュアルコアになることを意味した。だが、第8世代のIntel製プロセッサの場合はクアッドコアになる。Yoga 920で利用できるCore i5-8250UとCore i7-8550Uにはどちらもプロセッシングコアが4つある。この2種類のプロセッサは主にクロックスピードが異なっている。i5-8250Uはクロック周波数が1.6~3.4GHzの間で変化する。一方、i7-8550Uは1.8~4GHzで動作する。大抵の用途では、Core i5でも十分過ぎるほど高いパフォーマンスが備わっていると考えられる。どちらにしても、これらのプロセッサでは第7世代のデュアルコアプロセッサを大幅に上回る処理能力が提供される。ベンチマークについては次のセクションで取り上げる。
3D作業については、Yoga 920はIntel製プロセッサに組み込まれた「インテルUHDグラフィックス620」に依存する。名前が変わっているが、これは第7世代のIntel製プロセッサに搭載されている「インテルHDグラフィックス620」とほぼ同じだ。インテルUHDグラフィックス620は、滑らかなビデオ再生や一部の基本的な3Dアニメーション向けに設計されている。だが、Sledgehammer Gamesの「Call of Duty」の新作をプレイするのは現実的ではないと言って良いだろう。ただし、初代Call of Dutyなら問題はないはずだ。
本稿で前述したように、Yoga 920の筐体内部は調査していない。そのため、後からパーツをアップグレードすることは計画せず、そのまま使うつもりで購入することをお勧めする。メモリ(RAM)はマザーボードにはんだ付けされているため、アップグレードできない要素の1つになっている。Yoga 920の最小メモリ構成は8GBで、日常用途には十分な量だ。負荷の高いマルチタスクには、16GBのRAMを搭載したモデルを選んだ方が良いだろう。ストレージについては、レビューに使用したYoga 920にはSamsungブランドのSSDが256GB内蔵されている。提供されている中では最少容量だ。ストレージは512GBまたは1TBにアップグレードすることもできる。1TB構成はLenovo.comでは1999ドルで販売されている。
レビューに使用したYoga 920にはQualcommの「Qualcomm Atheros QCA61x4A 802.11ac」ワイヤレスカードが内蔵されている。TechTargetのローカルワイヤレスネットワークには問題なく接続できた。ただし、もっと離れたネットワークが一部表示されなかった。こうしたネットワークはLenovoの「ThinkPad P51」など、他のノートPCをレビューしたときには確認できていた。また、Bluetooth 4.1接続にも対応している。
本稿でレビューしたYoga 920のスペックは次の通りだ。
- 13.9型ディスプレイ(解像度1920×1080、IPSパネル、表面はグレア、10点マルチタッチ対応)
- Microsoftの「Windows 10 Home」64bit版
- Intel Core i7-8550Uクアッドコアプロセッサ(1.8GHz、ターボブースト時に最大4GHz、8MBキャシュ、15Wh TDP)
- インテルUHDグラフィックス620
- 8GB DDR4-2400デュアルチャネルRAM(はんだ付け済み/ユーザーによるアップグレード不可)
- 256GB SSD(Samsungの「SAMSUNG MZVLW256HEHP-000L2」)
- Qualcomm Atheros QCA61x4A 802.11acワイヤレスネットワークアダプター
- Bluetooth 4.1
- 4セル70Whリチウムイオンポリマーバッテリー
- 寸法:約323×223.5×13.95ミリ(幅×奥行き×高さ)
- 重量:約1.37キロ
- 1年間保証
- Bluetooth Active Pen同梱
- 最低価格:1329ドル(日本では15万2183円/税込み)
- 本稿使用モデルの価格:推定1400~1450ドル
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