建設、農業、石油についても考察
ドローンは物流ビジネスでも使える? 「ラスト1マイル」への挑戦
ビジネスでのドローンの利用が広がっている。だがユースケースが拡大するにつれて、各業界でのドローンの価値は大きく変わるだろう。
「ドローンがビジネスに価値をもたらすことはあらためて言うまでもない」。Intelの副社長兼ドローン部門の統括マネジャーを務めるアニール・ナンデュリ氏はこのように語った。ドローンは、時間、コスト、リソースの節約につながることから、農業、建設、配送、保険、映像などのさまざまな業界でビジネスに新たな価値をもたらし始めている。2017年9月に米国ラスベガスで開催されたカンファレンス「InterDrone 2017」で、TechTargetはナンデュリ氏にインタビューし、ドローンによって得られるデータがビジネスに新しい価値をどのように創造するかについて話を聞いた。
編注:本稿はこのインタビューの抜粋です。
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――ドローンとドローンが生み出すデータがもたらすビジネス価値を各業界はどのように利用できるでしょうか。
アニール・ナンデュリ氏 ドローンは、写真や動画を撮影できる玩具と考えられることが多い。だが少し視野を広げてみると、ドローンにはそのような応用例以外にさまざまなビジネス用途があることが分かる。軍隊での用途は周知の通りだ。だが、ユースケースは商業、市民生活、生産者と消費者の活動などにも広がっている。特に、プロレベルの動画の作成、土地の測量、建設、検査、配送が必要な分野のユースケースが多い。各ユースケースの価値提案は、幅広い分野の中からどの応用事例に注目するかによって大きく異なると考えられる。
例えば、土地の測量を考えてみよう。新しい建設ではどのような場合でも現状最初に行うのは土地の測量だ。ではどうするか。現実世界は3次元なので、土地の測量には基本的に小さなレーザースキャナーを載せた三脚を用いる。昔は目視するしかなかったが、現在ではレーザースキャナーを使って数百メートル単位にポイントを付ける。こうして得られた一連のポイントを結んだ地形を地図にする。だがドローンを10分間飛ばせば、数百万カ所のポイントが得られる。近くに人がいても安全だ。ドローンは空中を飛行するため、安全面での心配はない。使用するカメラの解像度によっては数センチ単位、またはそれ以上の精度で、測量した土地を3Dで完全に再現できる。全てはカメラで写真を撮影するドローンによって実現できる。
こうした価値は、土地の測量に要する時間、関連ワークフローのコスト、測量を行うためのワークフローの中断、ワークフロー完了時のビジネスROI(費用対効果)を検討することで評価できる。だが、配送システムでのラストマイルのコストにまつわるビジネス価値は、土地の測量のビジネス価値とは異なる。物流では、配送のラストマイルに最もコストがかかることは周知の事実だ。従って、配送業者に対する価値提案は、物流とバリューチェーンの問題になる。つまり、人手による配送と、ドローンによる配送との、ラスト1マイルにかかる費用の比較になる。これが配送業者のビジネス価値だ。配送業者はこうした視点で価値を評価する。石油精製会社にとっての価値は、人員の安全に関係する。ビジネス価値は業界によってさまざまだ。
商業分野でのビジネス価値は、応用事例によって大きく変わるだろう。農業など、特定の業界では同じ応用事例でもさまざまな価値が生じる可能性がある。例えば、ドローンによる農作物の検査は、農家にも、保険業者にも、種苗業者にも価値をもたらす。受け取り手によって、ビジネス価値の意味は異なる。そして全てに共通する非常に興味深いトレンドがある。それがデータだ。ドローンから得られるデータがもたらす価値だ。こうしたデータの分析は、データによるビジネス価値を確実に推進する。
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