課題の1つはセキュリティ
企業のドローン利用が急拡大中、IT部門の役割は?(1/2 ページ)
ドローンは限られた業界で活用されてきた。しかし、この新たなテクノロジーは全ての最高情報責任者(CIO)からの注目を集めるべきものなのかもしれない。
Shellyにとってドローンの使用事例を探すのは簡単なことだった。建設資材販売会社である同社は、砕石や砂の保管状況を監視する作業を外部の業者に委託して、空撮を利用している。
米オハイオ州ソーンビルに拠点を構え、Oldcastle Materialsの傘下にあるShellyは、年度末の報告事項として必要な在庫保管量を判断するのに空撮を利用している。「弊社では膨大な量の在庫を評価して、帳簿では製品として計上している。例えるなら、TVのメーカーが倉庫にTVを保管して、それを評価するのと少し似ている」と同社で骨材管理の責任者を務めるピーター・モース氏は語る。
モース氏によれば、ドローンは空撮の担当者よりも素早く手配でき、データも迅速に得られるという。だが、それだけではない。「当社にとっての大きな違いは、ドローンなら同じ金額で年間を通じて好きな回数だけ飛ばせることだ」とモース氏は言う。
しかし、ドローンは全ての最高情報責任者(CIO)が描く新たなテクノロジーのロードマップに含めるべきものなのだろうか。屋外に保管している在庫の管理を必要としない事業を展開している企業は、取るに足らないものとしてドローンを一蹴するかもしれない。少なくとも現状ではその可能性が高いだろう。Gartnerアナリストのジェラルド・バン・ホイ氏は次のように話す。「CIOはドローンを軽視する前に、ビジネスにおけるドローンの活用方法について柔軟な姿勢を取る必要がある。それから、聞く耳を持つことはさらに重要だ」
「私たちはビジネスシーンでドローンを活用する過渡期に差し掛かっている。どの業界でもドローンを活用する方法はある。それが、単なる資産の警備だとしても活用方法であることに変わりはない」(バン・ホイ氏)
ドローン導入の道を切り開く
Shellyは簡単にドローンの活用方法を突き止めることができた。だが、ドローンを本格的に導入したところ、幾つかの問題が生じた。最大の問題はドローンそのものとは何の関係もないものだった。「ドローン空撮情報プラットフォーム」という宣伝文句を掲げ、最近ではジョージ・マシュー氏のCIO就任でニュースになった米カリフォルニア州メンロー パークにあるKespryから、Shellyはドローンをリースしている。
Shellyでは、2015年にはひいき目に見ても曖昧としか言いようがなかった米国連邦航空局(FAA)の規制を懸念していた。というのも、企業が商業用ドローンを飛ばすためには、棄権証書を取得する必要があり、その取得には数カ月かかるからだ。その上、FAAは規制を変更する計画を立てており、その変更がもたらし得る影響はShellyに伝えられていなかった。「当初は、法律の面から『望み通りにドローンを飛ばせるようになるのか』という懸念があった」とモース氏は当時を振り返る。
しかし、2016年に新しく制定された「無人航空機システム(パート107)」では、商業用ドローンの使用規制が緩和された。この新しい規制では、飛行上の基本ルールが定められている。例えば、ドローンを目の届く範囲で飛ばすことや、高度400フィート(121.92メートル)以上または対地速度が時速100マイル(160.934キロ)を越さないことなどが規定されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
5
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
6
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
7
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
8
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー