これからのERP選び
SAP、Oracle以外にもまだまだあるERP 8製品を比較(2/2 ページ)
NetSuite ERP
「NetSuite ERP」はOracleが提供するSaaS型ERPシステムだ。内部や外部のビジネスプロセスに対するグローバルなコンプライアンスをサポートし、複数の子会社や事業部門の管理に適している。受注管理、生産、サプライチェーン、倉庫管理とフルフィルメント、調達、人材管理のモジュールを提供する。
財務管理と業務管理に強く、財務モジュールの機能では、多国籍環境で拠点ごとの通貨や言語、税金、法制度の違いに応じた調整が可能だ。ユーザーはこうした多様な財務報告を1つの企業財務諸表に統合することができる。
NetSuite ERPでは、国際的な税制や支払いの幅広いオプションも管理でき、詳細な財務分析のために特定の子会社や事業部門の詳しい情報照会を提供する。
北米、欧州、アジアの190種以上の通貨と19言語に対応する。顧客企業は大企業や中規模企業だ。
NetSuite ERPは自動的にアップグレードされ、継続的に顧客に配布される。クラウドベースのため、価格はサブスクリプション制だ。料金は顧客企業ごとに個別に見積もられる。
Oracle PeopleSoft
「PeopleSoft」もOracleが提供するERPシステムだ。人事や財務からSCMまで、エンドツーエンドのビジネスプロセス管理を提供する。もともと人材管理(HCM)を中心としており、競争の激しい市場で適切な人材を採用、管理、開発しなければならない多くの企業のニーズに対応する。
主要機能は幾つかのカテゴリーに分かれ、タレント管理など人事関連機能を提供するHCM、財務管理、サプライヤー関係管理(SRM)、サプライチェーンなどがある。
また、PeopleSoftアプリケーションの構築とカスタマイズに利用できる「PeopleTools」というアプリケーション開発ツールもあり、PeopleSoftをさらに調整したい企業に便利だ。
オンプレミスシステムなので、Windows、Linux、UNIX、IBMのメインフレーム環境で動作する。
PeopleSoftのソフトウェアとその基盤技術はライセンス提供し、モジュール単位で価格を設定している。ニーズに合わせて必要なものだけを購入でき、後で機能を追加することも可能だ。
PeopleSoftのサポートには幾つかのレベルがある。「Premier Support」はアップグレードの他、ソフトウェアとハードウェアのメンテナンスを提供する。「Sustaining Support」はソフトウェアを使用する限りメンテナンスを保証し、OSとファームウェアのサポートを延長する。また、PeopleSoftの全てのソフトウェアについてOracleがトレーニングを提供しており、「Oracle University」が提供する研修コースや認定資格もある。
Sage 100とSage 100c
SageのERPシステムの強みは、財務、会計、支払いプロセスの自動化と管理を支援し、製造、物流、販売のサポートに力を入れていることだ。「Sage 100」と「Sage 100c」はERPを利用し始めようとしている小規模企業に適している。
オンプレミス型のERPを使用したい場合は、Windowsプラットフォームで使用できる。Sage 100とSage 100cは、中規模企業向けの「Sage 300」や大企業向けの「Sage 500」にスケールアップすることも可能だ。
新しいSage 100cはクラウド型のサブスクリプションでのみ利用できる。Sage 100の全機能に加え、共同作業アプリケーションやパーソナライゼーション、ダッシュボード、ユーザーインタフェースが強化されている。
オンプレミス型のSage 100は、利用企業ごとに個別に価格が設定される。ソフトウェアは購入するかリースする。クラウド型のSage 100とSage 100cも企業ごとに価格が設定され、月額制のサブスクリプションで利用する。
ERPの導入やトレーニング、サポートは、ERPソフトウェアとは別に購入する「Sage Business Care」で受けることができ、2つのプランから選ぶ。
「Silver」プランでは、Sageのコールセンターからパーソナライズされたサポートを受けられる。製品の機能強化と重要なアップデート、製品バージョンのアップグレード、Sageのオンラインナレッジセンターへの24時間365日のアクセス、Sageサポートチームによる年間5件までのサポート案件を利用でき、必要に応じて追加で単発のサポート案件を購入することもできる。
「Gold」プランでは、Silverプランのサポートに加え、Sageテクニカルサポートの無制限サポート案件、電話サポート、サポート利用時間の拡大、システムソフトウェアのアップグレードの計画支援、「Anytime Learning」コースの無制限受講を利用できる。
SAP Business One
SAPの「SAP Business One」は他のSAPソフトウェアやSAP以外のソフトウェアと連携するソフトウェアモジュールを使って、基幹業務、業種別、ビジネスサポートのプロセスを支援する。受注から入金、計画から生産、調達から支払い、依頼から提供といった主要ビジネスプロセスと、財務や人事の中核業務を網羅し、関連分析機能を提供する。主要なERPモジュールとして、SCM、SRM、製品ライフサイクル管理がある。
SAP Business Oneはインメモリデータベース「SAP HANA」を使用しており、日々の業務にIoTデータを活用したい企業に特に適している。
特定業種の企業や多国籍企業が多く利用し、従業員数数百万の大企業から、10人以下の小規模企業まで幅広い。
中小規模企業(SMB)を支援するため、ビジネスパートナーエコシステムを利用したERPの提供によって、国や業種別のSAPベストプラクティスを反映したコンテンツと事前設定を提供する。これにより、導入サイクルを短縮するとともに、導入プロセスの複雑さを軽減し、ビジネスニーズに最適なERP構成を選択できる。
オンプレミスで運用するか、「SAP HANA Enterprise Cloud」またはSAPのビジネスパートナーのクラウド環境でホストするサブスクリプションモデルで運用できる。Business Suiteは「AIX」「HP-UX」「Red Hat Enterprise Linux」「SUSE Linux Enterprise Server」「Solaris」、Windowsなど標準的なOSで稼働する。
SAPは四半期ごとにERPソフトウェアのアップデートを提供し、大規模なオールインワンのソフトウェアリリースは行わない。リリース間隔の短縮で、利用企業は新機能や機能強化をより早く入手できるようになった。
SAP Business Oneが採用するSAPの標準ライセンスモデルは、ソフトウェアライセンスと、関連するメンテナンス、サポートサービスという基本要素で構成される。これらのライセンスは製品とは別売となる。ソフトウェアライセンスの価格は、使用するERPモジュールの数と使用ユーザー数、各ユーザーの使用レベルに基づく。
技術サポートにも複数のオプションを用意している。「SAP Enterprise Support」はERPミッションクリティカルサポートサービスを提供し、是正措置とコラボレーションに関するサービスレベル契約(SLA)が付属する。「SAP Standard Support」はSLAなしで提供するベースラインのセルフサービスサポートサービス。クラウドでSAP ERPを利用する場合のサポートはサブスクリプション料金にバンドルされる。
さらにプレミアムサポートサービスとして、SAPと顧客のコラボレーションでSAP ERPを活用する新しいビジネス分野の計画を支援する「SAP MaxAttention」という戦略的コラボレーションサービスや、SAPが顧客のERP最適化と迅速な導入に対応する「SAP ActiveEmbedded」もある。
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