やらない方が安全だった、とならないために
5種類のファイアウォールの違いを解説 みんな違ってみんな良い?(2/2 ページ)
ステートフルインスペクションファイアウォール
ステート(状態)を認識するファイアウォールである。トラフィックの各パケットを調べるだけでなく、そのパケットが確立済みのTCP接続情報(セッション)に含まれているかどうかも追跡する。つまり「行き」と「帰り」のパケットを比較して矛盾がないかチェックできる。これにより、パケットフィルタリング機能やサーキットレベルでの監視を単独で使用するよりもセキュリティが強化できるが、ネットワークのパフォーマンスに大きな影響がある。
ステートフルインスペクションをさらに進化させたのが、マルチレイヤーインスペクションファイアウォールだ。これは、OSI参照モデル(国際標準化機構ISOが策定したコンピュータの通信機能モデル)の複数層にまたがって監視できる。
アプリケーションレベルゲートウェイ
この種のファイアウォールは技術的にはプロキシで「プロキシファイアウォール」と呼ばれることもある。このプロキシは、パケットフィルタリングファイアウォールの属性とサーキットレベルゲートウェイの属性を幾つか組み合わせている。パケットを指定したサービス、例えばメールなどに応じてフィルタリングする。さらにHTTPの要求文字列など、サービス以外の特性によってもフィルタリングできる。
アプリケーションレベルゲートウェイはデータセキュリティを高い水準で確保するが、ネットワークのパフォーマンスに深刻な影響を与える可能性がある。
次世代ファイアウォール
この曖昧なカテゴリーが、最新のファイアウォールで最も定義が不明瞭なものだ。代表的な次世代製品は、前述のファイアウォール機能の組み合わせである。パケットインスペクションとステートフルインスペクションだけでなく、さまざまな「ディープパケットインスペクション」も組み合わせている。
ディープパケットインスペクションの意味は、ベンダーによって大きく異なる。だが、突き詰めれば、従来のファイアウォールがパケットの見出し情報(ヘッダ)のみを検査するのに対し、ディープパケットインスペクションはパケットのデータそのものを検査することだといえる。
このようなファイアウォールはWebブラウジングのセッション状況を追跡し、パケットのペイロード(ヘッダを除いた純粋なデータ部分)がHTTPサーバの応答で他のパケットと組み合わせたときに、正しいHTMLの応答を返さない(不正なWebページである)ことを検知できる。
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