電源とWi-Fiだけで満足?
誰も使いたがらない会議室を「未来の会議室」に変える先進技術とは
最新鋭のコラボレーションツールを導入しても、従業員に使ってもらえなかったらもったいない。「会議室管理ツール」を併用して従業員の利便性を高めることの重要性に企業は気付きつつある。
旧式の会議室には高速なインターネットや便利な電源コンセントなどの基本的な機能さえ備わっていないこともあり、多くの企業がこれを徹底的に見直す計画を既に完了または開始している。
Nemertes Researchによる、世界の約650社を対象にした最近の調査によると、企業の大半は、現代の会議室に必須の機能である、デジタルホワイトボードや音声アシスタント、人工知能(AI)などの高価な技術の導入は考えていないという。代わりに、高速なインターネット接続や高音質オーディオ機器、会議参加者用に電源コンセントをたくさん用意するなどといったことを優先的に考えている。
しかし「デジタルホワイドボードなど新しいコラボレーションツールの前途は明るいということが、会議室に関する多数のプロジェクトの原動力となっている」と、Nemertes Research社長のロビン・ガレイス氏は言う。企業の3分の2が「未来の会議室」プロジェクトの計画・評価をしている、または近頃そのようなプロジェクトを完了した、と回答している。4.9%の企業だけが、このアイデアを検討したが、採用しないことにしたと回答した。
「IT的な見地からあらゆる技術の導入を失敗させたくないのだ」とガレイス氏は言う。「会議へ参加することをポジティブな体験、つまり生産性を向上させる体験として捉えてほしいと考えているのだ」
「例えば電源コンセントが見つかりにくい、またはプロジェクターの準備に10分もかかるといった、一見して大した不満とは思えない理由で、従業員は会議室を避け、自分のデスクでブリッジ機能(多地点通話)を用いた電話会議をする方がいいと考えてしまう」とガレイス氏は言う。多くのプロジェクトでは、全ての会議室のレイアウトや技術に統一性を持たせることが重要視されている。
最新の会議室用技術に関して言及すると、企業は高画質ビデオ会議や、カレンダーアプリとの統合、コラボレーションツールの統一を重要視している。この重要視する項目のリストのずっと下にはデジタルホワイトボードも入っており、企業の21.1%が「必須」だと考えている。次いで音声アシスタントが18%、AI統合が16.7%と続く。
Frost & Sullivanのアナリストであるルーパム・ジェイン氏によると、ビデオ会議システムを導入している会議室は世界でほんの4.2%にすぎないという。しかし、企業が会議室をもっと「コラボレーションに対応」させようとしているため、「この状況は急速に変わってきている」とジェイン氏は言う。
「会議用デバイスやサービスの導入に要するコストが低くなってきた。近年ではクラウドサービスによって簡単にオンライン会議を実施できるようになってきたことから、高度な会議ツールを備える会議室がますます増えている。高度な会議ツールとは例えば、Web会議やビデオ会議用のツールやデジタルホワイトボード、フリップチャート、その他のコラボレーションソフトウェアやツールなどだ」とジェイン氏は語った。
「パフォーマンス管理」という重要な会議室用技術
今回の調査から、会議室が会議用のコラボレーションニーズに対して最適かどうかを判断するために必要な指標が多くの企業で依然として欠落していることが明らかになった。企業の約半数が、自社の会議室用技術は十分なパフォーマンス管理ツールを備えているとし、33.2%の企業がそれを備えていない、他の17.8%は分からないと回答した。
コラボレーションアプリやWeb会議プラットフォームには通常、独自の分析機能が備わっているが、企業は会議室内の全ての技術を結び付けるパフォーマンス管理ツールを必要としている。「Integrated Research(IR)やUnify Square、Riverbed Technologyなどの管理ツールベンダーは、このような技術を売り出す上で良いポジションにいるはずだ」とガレイスは言う。
将来的には、予測分析や自動解析は企業にとって価値のある会議室用技術となるだろうとジェイン氏は言う。例えばAIプラットフォームは、会議室での発言を分析し、これから取るべき対策を勧められるようになるだろう。
「マシンやソフトウェアに全ての未加工コンテンツを演算処理させ、当該事業に妥当だと思われる洞察やパターンを得られるようにすることで、AIは最終的に会議の内外において、より良い判断を下す手助けができる」とジェイン氏は言った。
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