専門家がOSスリム化の流れを説明
コンテナはWindows Serverを全く違うものに変えるかもしれない(2/2 ページ)
――Microsoftの「Azure Stack」は、クラウドに対する抵抗感を解消しようとするものだと思いますか。
ジョーンズ氏 間違いなくそうだと思います。クラウドと全く相性が悪い業界もあります。Azure Stackの戦略では、個々の顧客がオンプレミスでAzureサービスを運用する方式よりも、地元の専門サービスプロバイダーが運用するAzureサービスを利用する方式の方が重要です。
私が医療業界で働いているとしたら、自分の病院でAzure Stackを運用するのは避けようとするかもしれません。せっかくクラウドサービスを利用するのであれば、運用に携わる担当者を自組織で抱えて人件費を負担したくはないからです。
ですが、専門クラウドプロバイダーを通してAzure Stackを利用することは選択肢に入ります。こうしたプロバイダーは、私の業界固有の要件を満たす方法でAzure Stackを運用してくれますから。Microsoftはまさに、Azure Stackがこうした形で利用されることを目指しています。
――Windows管理者は、こうしたクラウドへのシフトに備えて何ができますか。
ジョーンズ氏 管理者は、自分から能動的に動くようにしなければなりません。私の知り合いには、「IT業界に入ったのは、ITが新しく、チャレンジングで、面白いからだが、今の会社では、そうした取り組みが行われていない。チームの他のメンバーがそうした取り組みに興味を持っていないからだ」と言う人たちがいます。
こうした場合、パイロットプロジェクトの立ち上げに向けて会社を説得できるかどうかを判断しなければなりません。説得できないなら、なぜ自分はこの会社にいるのかを自らに問い直す必要があります。
――Microsoftは「PowerShell Core」について、Windows管理者がさまざまなOS(Windows、Linux、macOS)やクラウド内のサーバを扱う1つの方法だと述べています。このプロジェクトのこれまでの状況についてどう見ていますか。
ジョーンズ氏 とてもうまくいっています。ただ、PowerShellチームのスケジュールが.NET Frameworkチームの進捗(しんちょく)に多少左右される面もあります。PowerShellは.NET上で動作するからです。
.NETから.NET Coreへのリファクタリングが大変でした。.NETがLinuxベースやUNIXベースのOS上でより活用できるように、このリファクタリングは継続して行われており、依然として難事業です。
Linuxユーザーの多くは、PowerShellの存在理由を理解するために時間を費やすようなことはしません。小ばかにして、使い慣れたBashやPerl、Pythonを使い続けます。そんな中で、Windows管理者は大きなアドバンテージを得ています。突然、さまざまなOSで軽快に動くツールを手に入れ、しかも、それを使って、どんな作業も一貫した方法で行えるようになったからです。約10年前から提供され、管理者が使い込んで習熟してきたこのPowerShellは、今やさまざまなOSで、これまでにない幅広い活用が可能になっています。
――そうして長年にわたってコマンドライン管理ツールが後押しされてきましたが、ここにきてGUIベースのサーバ管理ツールである「Project Honolulu」が登場して、驚きませんでしたか?
ジョーンズ氏 Project Honoluluが提供する機能の多くは、実際にはPowerShellが実行しています。Microsoftは、「コマンドラインであらゆる作業に対応」というPowerShellの当初のビジョンをまず実現し、続いてその上にGUIを用意したわけです。これは素晴らしいことです。GUIの出番も多々ありますから。
MicrosoftはPowerShellを推進してきましたが、GUIを二の次にしてきたわけではありません。ユーザーがGUIを望めば、GUIを使うことができ、コマンドラインを望めば、コマンドラインで何でもできるということです。
この10~12年間、彼らのメッセージは比較的一貫しています。それが時には分かりにくいこともあるだけです。
――Window Server管理者はどのようなスキルを伸ばすべきでしょうか。ホームラボに投資したり、高度な認定資格の取得を目指したりすべきですか。
ジョーンズ氏 Azure管理者を目指しましょう。立ち上げ、管理、モニタリング、バックアップ、リストアなど、こうした作業全てをAzureで行う方法を習得するとよいでしょう。あなたの会社がパブリックAzureクラウドを導入しないとしても、AzureとAzure Stackの管理作業は同じです。そうした作業方法を身に付ければ、あなたの会社が最終的に、コンピュートをどのように運用しようとするかにかかわらず、とても役に立ちます。
次は少し大変です。というのも、あなたの会社がAzure Stackを運用していなければ、必要なスキルを身に付けるには、トレーニングを受講するしかないからです。それでも、Azure Stackオペレーターを目指すことをお勧めします。
Azure Stackオペレーターとは、例えば、Dellがハードウェアを納品して帰った後で、そのセットアップを行う担当者です。企業が次に投資するのは、こうした人員でしょう。今後5~10年間に、コンピュートはAzure Stackにますます移行するからです。
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