データ品質に関するチェックリスト
ビジネスプロセス変革の大敵「不良データ」をどう対処するか
不良データはビジネスプロセス変革を阻害する。CIO(最高情報責任者)はこの問題を解決するために何をすべきか。まずはデータ品質に関わるチェックリストに回答してみよう。
あなたの会社のデータ品質に関わる以下の質問に目を通していただきたい。
- データ管理チームはどのデータ要素についても、使われている可能性のあるアプリケーションを全て把握しているか
- データ管理チームは、アプリケーションが使用する各データベースにおけるデータのフォーマットを把握しているか
- 個々のデータの更新が、そのデータの存在する全ての場所で行われるか(あるデータが出現する場合のいずれにおいても、そのデータの最新バージョンが出現するか)
- チームは、各アプリケーションにおけるデータ要素の最新の定義を完全に理解しているか
- アプリケーション間のデータ移動を示すモデルは最新に保たれているか
- 自社の専門家は、データがアプリケーション間を移動する際に、どのように変換されるかを把握しているか
あなたがこれらの質問に「はい」と答えたなら、それは素晴らしいことだ。これまでの取り組みが順調であり、そのまま進めば、アプリケーション内の全データの正確性を確保できる。さらに重要なことに、経営陣に対し、社内の全てのデータ要素がその存在場所にかかわらず、同じ価値を持っていることを保証できるようになるだろう。つまり、デジタルエコノミーにおけるビジネスの成功を、IT部門がサポートする態勢が整っているということだ。
しかし、大抵のCIOは、上の一部または全ての質問への答えが「いいえ」であるはずだ。実のところ、この状況は70年近くにわたって形作られてきている。それは、デジタルビジネスプロセスを変革する取り組みの大部分において、障害となっている。
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データの混乱
デジタルビジネスプロセスの変革では、データとその扱い方が成功の土台になる(このことは概して知られていない)。現在、多くの企業において、データは管理が十分行き届かず、混乱している。その原因はレガシーアプリケーションと、それらのアプリケーションが接続される無数のデータベースにある。このレガシーデータ構造が、アプリケーションに変更を加えるのに非常に時間がかかり、その結果がほとんど予測不能である理由だ。そのために、企業は大量の不良データ、あるいは少なくとも、誰も信頼しないデータに対処しなければならない。
どうしてこのような混乱や不信が生じたのか。古いデータベースはめったにクリーニングされず、データがさまざまなフォーマットや管理の下で、至る所で冗長化されているからだ。明らかに、あるデータ編集と別のデータ編集で品質に差がある。データの正確さはインスタンスによって異なり、開発チームはデータの使用時に、どのバージョンが正しいかを見極めなければならない。
しかも、一部のデータはどのデータベース内にあっても良好かもしれないが、データベースによって疑問符が付くデータもあるかもしれない。これも編集の問題だ。さらに、一貫性の問題もある。データの使用時に追加や変更を行った場合、同じデータ要素を含む全てのデータソースが更新されるわけではない、と考えて差し支えない。
新しいシステムは、データ制御機能が大幅に進歩しているが、実はレガシー環境では、データエラーが依然として問題になっている。この問題を修正するには、IT部門が膨大な労力と費用をかける必要があり、ビジネスやシステムの中断も余儀なくされる。このことも同じように明らかだ。
しかし、この問題への対処が行われ、データがクリーニングされ、データのフォーマット、定義、関係が一貫したものになるまでは、モダンな技術を採用した新しいアプリケーションも、生成するあらゆるレポートにおいて、同じ品質問題に直面することになる。だとすると、システムが新しくなって本当は何が変わるのか。われわれは過去を未来に持ち込んでしまっている。
実のところ、ビジネスオペレーションに素晴らしい新技術によって、いかに効果的なリエンジニアリングを施しても、ベースになるデータが正確、完全、最新であることが期待できなければ、良好なパフォーマンスは得られない。
ビジネスプロセス変革におけるデータとその役割
私はデータアーキテクトではないが、この仕事を担当したことがある。専門はビジネスプロセス変革であり、チームがデータに関するどのような問題にぶつかるかを知っている。また、われわれが温存してきてしまった従来のデータ問題は、事業の継続を望む企業では、今後は許されないと認識している。
前述したように、より迅速に、より効果的に、より少ないオペレーションエラーで業務を行っても、利用可能なデータがもたらす結果が正確さを欠く場合が多ければ、あまり意味がない。新しいビジネスオペレーション設計を実現するには、高いコストがかかる。あなたの会社が新しいオペレーションモデルによっていかに効率を高めても、手動でデータ編集や再作業を行う必要が頻繁に生じれば、帳消しになってしまう。
では、あなたの会社が将来に向けて、ビジネスプロセス管理システム、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)、AI(人工知能)機能の構築に多額の投資を行う場合、あなたとIT担当者がすべきことをどのように判断すればよいのだろうか。
- 自社のデータはどの程度正確か
- 戦略やパフォーマンス管理の強固な基盤を提供する上で、自社のデータを信頼できるか
- 誰もが信頼して使えるソースを指定できるか
- 上の質問で信頼できない、指定できない場合、その問題が自社の意思決定、収益性、競争力にどう影響するか、把握しているか
こうした質問に答えることで、この問題の自社にとっての深刻度と、この問題に対処するために自分が何をすべきかを判断するための洞察が得られる。
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