ハイパーコンバージドインフラ(HCI)導入事例
VMware環境からScale Computingの「HC3」へ移行 米損保が決断した理由(2/2 ページ)
HCIでインフラを刷新
Idaho Farm Bureau Insuranceは、社内インフラをScale Computingのハイパーコンバージドインフラ「HC3」に置き換える決断を下した。Idaho Farm Bureau InsuranceはVMware製品群に加え、SANストレージシステムの「HPE 3PAR」、NASシステム数台を運用していた。バックアップ用にテープストレージシステムも導入し、オフサイトの保管庫にバックアップを格納していた。
「要するに、当社は既存のインフラを全て取り換えた」とウォルドロン氏は説明する。
Idaho Farm Bureau Insuranceは、従来のVMware製品群とストレージシステム群の代わりに、HC3シリーズの中堅・中小企業向け2Uサイズモデル「HC5150D」を22台導入した。Scale Computingの共同設立者ジェイソン・コリアー氏によると、新たなインフラは合計1.5P(ペタ)Bの物理ストレージ容量と3TB以上のメモリを提供する。
HCI製品は、サーバやストレージ、仮想化製品を組み合わせたアプライアンスとして提供される。Idaho Farm Bureau Insuranceは、特に中核となる損害保険システムやデータベース、開発/テスト環境、ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアを稼働させるインフラの構成要素としてHC5150Dを導入した。
HC5150DにはDR機能が組み込まれている。DR機能のために追加のライセンス費用を支払ったり、サードパーティーのDR製品を購入したりする必要がない。
HCIでインフラコストを削減
Idaho Farm Bureau Insuranceはインフラの刷新により、今後5年間でインフラのライフサイクルコストを200万ドル節約できると予想する。ウォルドロン氏によると、このほとんどはライセンスコストの削減による効果だ。同氏はまだハードウェア費用の計算はしていないが、3PARなどのストレージシステムの削減について触れ、少なくとも20万ドルは節約できると見積もる。
ウォルドロン氏はソフトウェア関連コストの節約も見込む。例えばテープがなくなれば、関連する管理システムも不要になる。
HCI製品はDXにも役立つ。変化するITニーズに素早く対処できるようになるからだ。データの処理負荷が高まって、既存インフラでは処理し切れなくなった場合、ノード(サーバ)を追加すれば処理能力を簡単に増強できる。
Idaho Farm Bureau InsuranceのIT戦略には、地理情報システム(GIS)やドローン、IoTなど、データとコンピューティングリソースを集中的に使用する取り組みが含まれる。例えば同社は、ドローンで撮影した写真画像を使用して建物の3次元(3D)モデルを作成しており、レンダリング(3D画像生成)処理では数千枚もの写真画像が必要になる。地表の高さを示す「数値標高モデル」(DEM)を活用した3D地図も作っており、このタスクも「多くの処理能力を必要とする」とウォルドロン氏は言う。
社内外からの支援で移行を実現
ウォルドロン氏によると、同社のITチームはVMwareのテクノロジーや製品に慣れており、Scale ComputingのHCI製品への移行に関して、非常に懐疑的だった。同氏はテクノロジーや製品の移行に当たって「チームを説得する必要があった」と言う。
Scale Computingは、同社のエンジニアがIdaho Farm Bureau InsuranceのITチームと電話でやりとりできるようにして、Idaho Farm Bureau InsuranceがHCI製品を使いこなせるように支援した。さらに製品の導入時には2人のエンジニアをIdaho Farm Bureau Insuranceに派遣して、インフラの移行を手伝った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
9
AIで人を減らした企業がもう心変わり 「AIブーメラン現象」の実態
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー