アプリケーション管理も徐々にクラウドへ
Windowsアプリ管理もクラウドで 「Microsoft Intune」本格移行はいつ?
「System Center Configuration Manager」(SCCM)を使ったこれまでのアプリケーション管理方式から、クラウドを使った新しい管理方式にいつ移行すべきか、慎重に検討すべきだ。
Microsoftは企業のWindows管理者に、コンピューティングリソースとユーザーの管理を新しい方式に移行してほしいと考えている。そのコンセプトと方向性はいいが、全ての組織が移行できる段階にあるわけではない。まずは新しいWindowsアプリケーション管理方式を理解し、いつどこに導入するのがよいか、慎重に見極めることが重要だ。
アプリケーション管理では、デバイスをOSとアプリケーション、ID(アイデンティティー)について、ポリシーを適用することが必要だ。これまではSCCM、アプリケーション仮想化、ディレクトリサービスの「Microsoft Active Directory」(AD)とグループポリシーを組み合わせる方式だったため、オンプレミス環境での管理が前提となることが多かった。Microsoftの新しいアプリケーション管理方式はこれらを全てクラウドに移し、IT部門が設定用の環境構築をしなくて済むようにする。
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アプリケーション管理だけでなくパッチ適応の観点も重要
新しい管理方式の方向性
新しい方式には制約がある。Microsoftが提供する機能は進化し続けているものの、まだ広く使われているWin32形式のものや.NET、Javaなどで構築されたアプリケーションの多くにデバイス管理ツール「Microsoft Intune」が対応できないのだ。そのため今すぐ新しい方式へ移行するのは難しい。Microsoftは、アプリケーションに互換性を持たせる仕組み「MSIX」のプロジェクトを立ち上げているが、その道のりはまだ遠い。見落としがちだが、Intune管理で使用するクラウド対応のディレクトリサービス「Azure Active Directory」(Azure AD)には、オンプレミス環境で使っていたグループポリシーのような広範なポリシーはない。今後不要になるポリシーだとしても、現在のポリシーが定着している場合は、それを変えるだけで大きな負担となるかもしれない。
小規模なスタートアップ企業の場合、既存の環境がなく、使用するアプリケーションの数も限られていれば、新しいアプリケーション管理方式を導入しやすい。中、大規模の企業の場合、オンプレミス用にはSCCM、クラウド用にIntuneを併用するという選択もあるが、リスクが高い。その場合はデスクトップをADとAzure ADの両方に登録し、Intuneで対応できないものをSCCMで管理することになる。
中、大規模企業で新しいアプリケーション管理方式を導入する最善の方法は、部署ごとなどの小さい単位で進めることだ。それなら新旧の方式の併用ではなく、全てを新しい方式に移行することも可能だろう。アプリケーション要件が単純でIntuneだけで管理できるグループを切り離して導入すれば、大きなリスクや負担を背負うことなく新しい方式になじんでいくことができる。
IT担当者がこうしたスキルや知識を身に付け、また、新しい方式が向上して企業のニーズの8割程度に応えられるようになったら、別のグループにも新しい方式を導入するか、併用を試すなどして対象を広げていけばよい。
そうするうちにツールも向上するはずだ。Microsoftが発表した新しいアプリケーションパッケージ形式MSIXを使えば、現在のアプリケーションの多くを新しい方式で使えるようになるだろう。そうすれば、レガシーアプリケーションも最新のWindowsアプリケーションのように使えるようになり、一元化したアプリケーション管理ツールで配布、管理できるようになるだろう。
データをどこに保存するとしても、いずれはアプリケーション管理をクラウドに移す方が、現在の内部環境で行き詰まることを考えれば、利点が大きい。サービスベンダーを信頼して任せられるかどうか時間をかけて見極め、もしそれが不十分なら、適切なアプリケーション管理を実現する代替策を考えよう。
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