Skype for Business Onlineの通話機能を実装予定
Microsoft Teamsがさらに“Skype化” 機能移行計画に課題は?
Microsoftは「Skype for Business Online」の機能を「Microsoft Teams」に移行する取り組みを続けている。新機能を幾つか発表した。いつ、どのような機能が実装されるのか。
Microsoftは「Skype for Business Online」の機能を「Microsoft Teams」に移行する取り組みを続けている。Microsoft Teamsは、データの共有、会議、通話などを行えるチャットベースのワークスペースで、リリースから1周年を迎えた。2018年3月、MicrosoftはMicrosoft Teamsの新機能を幾つか発表した。それらの機能の実装は「2018年後半」になるという。
2017年9月以来、 MicrosoftはSkype for Business Onlineのさまざまな機能をMicrosoft Teamsに移行してきた。同月に「Office 365」に組み込まれているクラウドベースのSkype for BusinessをMicrosoft Teamsに移行すると発表している。移行プロセスは進んでいるが、依然としてやるべき作業は残っている。特に、エンタープライズ向け音声通話機能はまだ完全に移行していない。
Microsoft Teamsの主要機能の多く(特に、会議と通話)は2018年の第2四半期末までのリリースが見込まれている。コールパーク、グループ通話ピックアップ、位置情報ベースのルーティング、共有回線などの通話機能については、2018年末までに実装する予定だ。
Microsoft TeamsとSkypeのゼネラルマネジャーを務めるローリー・ライト氏は、Skype for Business OnlineからMicrosoft Teamsへの移行計画には、70のエンタープライズ向け音声通話機能が含まれていると話す。ライト氏は、そのうち半分の機能は2018年1月までに提供済みで、音声機能の大半は2018年6月までに移行が完了すると説明している。
通話機能の強化を求める
ライト氏によると、Office 365のSkype for Businessエンタープライズユーザーの70%近くがMicrosoft Teamsを利用し始めたという。しかし、その70%には、Microsoft Teamsに完全に移行した企業だけでなく、サービスをテストしているだけの企業も含まれる。MicrosoftはSkype for Business Onlineユーザーに対してMicrosoft Teamsを並行させて利用するよう求めており、ベンダーとユーザーが一丸となって移行に取り組んでいる。
特に、Skype for Business Onlineユーザーが懸念しているのが、Microsoft Teamsの通話ツールだ。
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Microsoft Teamsの強み
Skype for BusinessからMicrosoft Teamsへの移行
Microsoftは2018年3月にMicrosoft Teamsの新しい通話機能を発表した。例えば、別のユーザー宛ての通話を受けることができる代理呼び出し機能だ。Microsoft Teamsのプリンシパルプログラムマネジャーを務めるマーク・ポティエ氏は、この機能が企業で利用する際に特に重要だと考えている。
ダイレクトルーティング機能の追加も発表している。これは、ユーザーが既存の電話インフラをMicrosoft Teamsと連携させて通話できるようにする機能だ。ダイレクトルーティングを利用するには、同製品に加えて、Office 365の一部として提供されている電話システム(旧称:「クラウドPBX」)が必要となる。
ダイレクトルーティング機能が実装されれば、Office 365の電話システムでセッション開始プロトコルトランクをMicrosoft Teamsに接続できるようになる。ダイレクトルーティングによって、Microsoft TeamsではMicrosoftがサポートするセッションボーダーコントローラーを利用して、通話を別の電話システムに渡したり、別の電話システムから受け取ったりすることができる。
「Microsoftの目標は、エンタープライズ向けの素晴らしい音声通話サービスを提供すること」だとライト氏はいう。これらの新しい通話機能は、2018年の第2四半期にリリース予定だ。
Microsoft Teamsの不完全な部分
ソフトウェアとハードウェアの更新を含め、Microsoft Teamsに実装予定の機能の多くは、3月に開催された統合コミュニケーションに関するカンファレンス「Enterprise Connect」で好意的に受け止められた。米イリノイ州モケナに拠点を置くコンサルティング会社Nemertes ResearchのUCアナリストであるアーウィン・レイザー氏は、クラウドベースの会議録音、Cortanaの音声操作、インラインメッセージ翻訳といった新機能によって、コラボレーションワークフローが改善するだろうと評価する。
「これらの機能の発表は、MicrosoftがMicrosoft Teams製品の迅速な開発に引き続き尽力する意志を強く示している」とレイザー氏は話す。同氏はMicrosoftの姿勢を評価する一方で、Microsoft Teamsには従来の通話機能が幾つか不足している上、他にも考慮すべき問題があると指摘する。
Microsoft Teamsは現在、既存の電話システムと通話機能を統合していない。しかし、今後ダイレクトルーティング機能を実装すれば、電話システムとの連携が容易になる。また、Cisco Systemsの「Cisco Jabber」とSkype for Businessの間ではプラットフォーム間のプレゼンス管理やチャットの相互運用が可能なのに対し、Microsoft Teamsではこの機能に対応していない。このような相互運用は、米通信サービス会社8x8が買収したSameroomの「Sameroom」というチームメッセージング相互運用サービスを利用して、Skype for Businessと「Slack」ユーザーの間でも可能だ。
Microsoft Teamsには他にも欠点があるとレイザー氏はいう。ユーザー所有のキーを使ったエンドツーエンドの暗号化ができないことだ。Ciscoの「Cisco Spark」やSymphony Communication Servicesの「Symphony」といったチームコラボレーションツールには、このようなセキュリティ制御機能が用意されている。
Office 365との統合が鍵
Microsoft Teamsの大きな強みの1つは、Office 365スイートとの統合だ。米カリフォルニア州ルーミスに拠点を置くUniComm Consultingでプリンシパルコンサルタントを務めるマーティ・パーカー氏がこの見解を示した。例えば、Microsoftの「Microsoft PowerPoint」で作成したプレゼンテーションは、Microsoft Teamsで直接開いて編集できるため、ユーザーはアプリを切り替える必要がない。
Microsoftでは、Microsoft TeamsをOffice 365に組み込みのコミュニケーション/コラボレーションハブとして売り込んでいる。2018年3月、Microsoft TeamsはEnterprise Connectカンファレンスで「Best of Enterprise Connect」アワードを受賞した。本稿冒頭の動画では、ポティエ氏が同製品の実装済み/実装予定の機能を幾つか実演している。
「Microsoft TeamsはこれからMicrosoftが力を入れていく製品だ。インテリジェントコミュニケーションの構想を実現すべく、取り組みを続けていく」(ライト氏)
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