だまされないための訓練
「メールフィッシングテスト」の効果を上げる7つの要素
フィッシング攻撃に対するセキュリティを向上させる最善の方法は、包括的なテストを実施することだ。どのユーザーが被害を受けやすいか、どのような種類のなりすましメールに引っ掛かりやすいかが特定できる。
最高度に強力な2要素認証、次世代ファイアウォール、最新のマルウェア対策またはWebコンテンツフィルタリングシステムを利用していても、ユーザーがフィッシングメールであることを見破って回避する方法を知らないと、組織の情報が漏えいする可能性がある。
フィッシング詐欺メールはサイバー攻撃の一種で、スパムメールを信頼のおける発信元からのメールに偽装し、安全でないサイトのリンクへのクリックを誘導するものだ。これは、企業内では極めて危険な攻撃ベクトルだ。フィッシング詐欺は、組織内の全てのユーザーが対象となり得るので、そのセキュリティ対策は、ユーザーがフィッシング詐欺による脅威を阻止するために何に注意を払うべきか、その理解に依存している。
ユーザーと経営幹部からの注意を引く最善の方法は、とにかくフィッシング詐欺がいかに簡単に成功するかを実証してみせることだ。そのためには、IT部門がフィッシングテストを計画する必要がある。フィッシングテストでは、IT部門が自らフィッシング詐欺メールを作成し、時間をかけて計画を実行する。
効果的なメールフィッシングテストとは?
1. 経営幹部の同意
組織の上層部は、メールフィッシングテストの重要性を理解し、自ら進んで、そのテストの対象となることを受け入れる必要がある。
2. 全てのユーザーをテスト
IT部門内でのみ実施するフィッシングテストは、どうあっても成功する可能性はない。組織幹部が関わる必要があるのだ。人事部や法務部などの部門についても同様だ。例外はない。誰もが攻撃の格好の標的となるので、IT部門のフィッシングテストについても何ら違いを作るべきではない。
3. クリックした先まで
昔流のフィッシング詐欺メールでは、ユーザーにオンラインバンキングや電子商取引のリンクをクリックさせており、比較的簡単に模倣することができる。しかしながら、今日のフィッシング詐欺では、クリックすることを通して確認するテストだけでは不十分だ。より手の込んだフィッシング攻撃に対してユーザーに心の準備をさせるためには、テストを深く掘り下げてユーザーをけしかけて、ネットワークログイン認証情報などの機密情報を要求する必要がある。
4. ヒントを与える
異なるドメイン名やスペルミスなど、フィッシング詐欺メールの一般的な指標を含めると、ユーザーに何かあるというヒントを与えることができる。より高度なユーザー向けであれば、IT部門が提供すべきヒントは少なくする。
5. ユーザーを過小評価しない
フィッシング詐欺メールが適切に用意されたとき、ユーザーがどのような情報を与えてしまうのかについては驚きである。例えば、IT部門は経営執行委員会からの偽メールをユーザーに送信し、リンク先をクリックし、従業員就業規則に対する最新の更新を確認するよう求めることが可能だ。
6. 明確に
テストの対象と方法を明確にすること。セキュリティポリシー、手続きや基準をテストの一部として取り入れ、それらがどのように実施されているか、または無視されているかをテストする。フィッシング詐欺メールがスパムフィルターを通過し、単にネットワークセキュリティ管理のテストとはならないことを確認すること。
7. 成功に満足しない
既に、IT部門がメールフィッシングテストを実施している場合、それだけでは不十分かもしれない。IT部門は一歩引いて、前回のテストとのギャップがどこにあるのかを確認し、今回そのギャップを埋めることができるようにする。IT部門は、過去にメールフィッシングテストを実施し、ユーザーが良い結果を残したからといって、前回のテスト以降もユーザーが警戒を解いていないとは限らない。
結果の扱い方
最も重要なことは、IT部門は、必ずメールフィッシングテストの結果を経営幹部とテストに引っ掛かった社員と共有することである。
IT部門は、その結果をポジティブ思考でアプローチし、事実の概要を説明し、ユーザーが学ばなければならない教訓について話し合う必要がある。
結局のところ、メールフィッシングテストは、単なるもう一1つのセキュリティの訓練だ。それは時間の経過とともに、組織のシステムと社員のセキュリティ意識を向上させる助けとなる。小さな、段階的な向上を目標とすべきである。
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