製品の違いを見分けるために
バックアップアプライアンス、主要ベンダー8社の製品の特徴を徹底比較(2/2 ページ)
Dell EMC
Dell EMCは「Integrated Data Protection Appliances」(IDPA)ブランドで5種類のバックアップアプライアンスを提供している。「DP4400」からハイエンドの「DP8800」までがその製品範囲になる。
全てのDell EMC製品は、製品でサポートする実効容量に関して平均55対1の重複排除率を想定している。AWSやMicrosoftの「Microsoft Azure」などのハイパースケーラー(大規模クラウドサービス)に加え、Dell EMCのオブジェクトストレージ「Elastic Cloud Storage」、同社のクラウドストレージを利用した階層化も可能だ。
IDPA製品はそれぞれのスループット、取り込み速度、容量に応じて価格を設定している。これはDell EMCの伝統的な製品と同様だ。例えば同社の「Networker」「Avamar」「Data Domain」などがこれに当たる。これらの製品は高度な重複排除に加えて、多様なアプリケーションと、VMware vSphereおよびHyper-Vのハイパーバイザー環境のバックアップを可能にするように設計されていた。バックアップ対象のデータベースには、Oracle DatabaseやSAP HANA、Microsoft SQL Server、「MySQL」「MongoDB」「IBM Db2」などがある。Microsoft SharePointやMicrosoft Exchangeの他に、分散処理ソフトウェア「Apache Hadoop」やPivotal Softwareのデータウェアハウス「Pivotal Greenplum」環境のバックアップもできる。
Rubrik
Rubrikは多様なハードウェアとソフトウェアのバックアップアプライアンスを提供している。ハードウェアアプライアンスは3ノードで36TBの容量があるエントリーレベルの「r334」から、4ノードで120TBの容量を備えた「r3410」まで多岐にわたる。「r528」は、FIPS 140-2(連邦情報処理標準における暗号モジュールのセキュリティ要件)のような追加のセキュリティ要件がある環境に向けた特殊な構成だ。Rubrik製品はHPE、Cisco Systems、Lenovoなどのサーバベンダーが提供するハードウェアでも利用できる。
バックアップ対象は、VMware vSphere、Hyper-V、Nutanix AHVといった主要ハイパーバイザーによる仮想環境全体に及ぶ。Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverなどのデータベースも対象となる。バックアップはWindowsやLinux環境で実行する。Rubrik製品はPure StorageのFlashArray//XやFlashArray//Mと連携可能だ。これにより、ボリュームベースのスナップショットを自動的に作成できる。
Rubrik製品は、ハードウェアアプライアンスに配置した復旧済みのVMを実行できる「Live Mount」機能を備える。
参考
Rubrik r300シリーズ(東京エレクトロンデバイス)
r300 Appliance Specs Datasheet(Rubrik)
Rubrik r6000シリーズ(ネットワールド)
r6000 Appliance Specs Datasheet(Rubrik)
Unitrends
Unitrendsは「Recovery Series」製品の一部としてバックアップアプライアンスを15モデル販売している。これらのアプライアンスは、エントリーレベルの「602」モデルからハイエンドの「946S」まで用意されている。602モデルは1Uサイズで、2TBの物理容量を内蔵する。946Sは4Uサイズで、物理容量は180TBだ。Sモデルのうち8モデルはNAND型フラッシュメモリベースのSSDが追加されている。仮想アプライアンスはVMとして顧客のハードウェアで実行するか、パブリッククラウドで実行できる。
Unitrendsのアプライアンスは、Microsoft Exchange、Microsoft SQL Server、Microsoft SharePointといったアプリケーションのデータや、VMware vSphere、Hyper-Vの仮想環境のバックアップが可能だ。
Unitrendsはクラウドと、プライベートバックアップ環境を利用したDisaster Recovery as a Service(DRaaS)の「Unitrends Cloud」を提供している。AWSやMicrosoft Azureとの連携も可能だ。VMと物理環境のバックアップのインスタントリカバリーは、物理から仮想へ、仮想から仮想へ、仮想から物理へという構成で利用できる。
参考
Recovery Series Backup Appliance(Unitrends)
Veritas Technologies
Veritas Technologiesは4種類のアプライアンスモデルを提供している。「NetBackup Virtual Appliance」「NetBackup 5240 Appliance」と、より大型の「NetBackup 5330 Appliance」「NetBackup 5340 Appliance」だ。NetBackup Virtual Appliance、NetBackup 5330 Appliance、NetBackup 5340 Applianceは、バックアップデータ自体を管理するメディアサーバ専用として設計されている。一方NetBackup 5240 Applianceはデータベース、メタデータストア、スケジューラーとして機能する大規模環境向けのマスターサーバか、メディアサーバか、その両方として機能する。
NetBackup 5240 Applianceは2Uサイズの筐体で、拡張シェルフ数を最大で6個まで増やすことにより4TBから最大294TBまで拡張できる。大型のNetBackup 5330 Applianceは229TBから1.37P(ペタ)Bまで拡張できる。NetBackup 5340 Applianceは120TBから1.92PBまで拡張できる。NetBackup 5330 ApplianceとNetBackup 5340 Applianceは共に、高可用性のために2台構成で利用することも可能だ。
NetBackupのソフトウェアは、OSではWindows、Linux、UNIX、ハイパーバイザーではVMware vSphereとHyper-V、データベースではOracle Database、IBM Db2、Microsoft SQL Server、MySQL、SAP HANAの環境をバックアップ対象にできる。ストレージシステムのスナップショット機能の連携は、Dell EMC、HPE、日立製作所、IBM、NetAppの製品で利用できる。
またNetBackupソフトウェアは、AWS、Microsoft Azure、「Google Cloud Platform」といったパブリッククラウドにデータをバックアップすることも可能だ。「NetBackup CloudCatalyst」を使用すると、クラウドに保存される前のデータを重複排除できる。
参考
NetBackupアプライアンスファミリー(ベリタスジャパン)
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