ストレージにあるデータが企業の宝
企業エッジでのIoTデータ用ストレージの管理(1/3 ページ)
エッジコンピューティング、クラウド、IoT(モノのインターネット)により、企業がその境界で生成する情報全てを保管、分析、管理する方法が変わってきている。
ストレージの集約はいつでも企業の関心事だ。リモートオフィスの小型サーバ内や、企業のノートPC内など、企業の先端(エッジ)にどのようなストレージが存在しているか。その把握と管理が重要とされていた。そうしたストレージにあるデータが企業の宝となり得るからだ。そこで気になるのはセキュリティリスクだろう。
現在、クラウドによって古くからのシステム構成(アーキテクチャ)が覆されている。特にIoTやインダストリアルIoT(IIoT)に関連する部分が大きい。エッジ自体の重要性が増し、膨大なデータの源泉になっている。そして、そうしたデータの全てではないが、その一部は非常に有益なことがある。そのため、IoTとIIoTデータ用のストレージが注目を集め始めている。
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例えば、数千台のビデオカメラが生み出す膨大な量のデータによって、多くの街の治安が保たれている。他の領域でも、多数の計測器が組み込まれた機関車や航空機、農業からも驚異的な量のデータが生み出されている。農業では、土壌センサーによる支援のおかげで農業者が肥料や農薬散布の調整をしたり、正確に水まきしたりできる。それだけのデータがあると、従来の集約型ストレージでは手に負えない可能性がある。そうしたことから、データの発生元で前処理と分析を行い、データの一部のみを集約管理することが試されている。
だが、企業エッジで生成されるデータの多くは大した価値がない。そこからは何も証明されない。
最も重要なのは異常なデータで、そうしたデータこそ抽出しなければならない。コンサルティング企業StorageIOの社長グレッグ・シュルツ氏は次のように語る。
「通常、データセンター以外のものは全てエッジだと考えている。それがオフィスか、リモートオフィスか、IoTであるかは関係ない。従来のデータセンターをエッジ、クラウドを“コア”と考えるとどうなるだろう。エッジのサイトが複数ある場合、ピアツーピア型のバックアップを実行できる。このバックアップでは、1つのリモートから別のリモートに対して保護を実施する。全てのリモートからメインデータセンターやクラウドへと逆方向に保護することも可能だろう」(シュルツ氏)
シュルツ氏は、エッジコンピューティング、クラウド、IoTによってストレージが見直されることになると指摘する。
IoTのデータストレージの再考
「IoTの導入やユースケースの増加により、エッジコンピューティングが注目を集めることは間違いない」と調査会社Forrester Researchでアナリストを務めるナビーン・チャブラ氏はいう。
だが、ほとんどの場合、これらのIoTデバイスが生み出すデータは一過性のものだ。データを分析して洞察を引き出したら、その洞察以外は保管する必要がなくなる。幸い、洞察を保持して未加工データを保管対象から除外すればそれほどストレージ負荷がかからなくなるとチャブラ氏は述べる。
「SOHO(スモールオフィス/ホームオフィス)や工場操業など、オフサイトの場所で生成される多くのデータを企業はバックアップしていない」(チャブラ氏)
議論の余地はあるが、そうしたデータはビジネスに不可欠なものではない。同様に、この現状は災害復旧計画に有効だとチャブラ氏は語る。
「IoT、IIoTといったこれら全ての流行語(バズワード)により、確認を必要とするエンドポイントのストレージが増えることは間違いない。これは、データがそこに短期間しか配置されない場合でも同じことだ」(シュルツ氏)
シュルツ氏は企業エッジにあるストレージと、そのエッジをサポートするストレージとの相違点を指摘する。前者のストレージは具体的にはIoTアプリケーション用のストレージで、センサーに直接接続されたり、電車の上に配置されたりする。後者のストレージはやや離れたところに配置される可能性がある。それでも、データセンターなどに比べればはるかに近いところに置かれる。
「エッジのストレージはさまざまな形で増え続けている。どちらのストレージも、ビデオ監視、テレメトリー(遠隔調査)、エッジアプリケーションのためにある。例えば、ほぼリアルタイムで発生するクリックストリーム分析をする場合などだ」と同氏はいう。
これはどちらか一方にという問題でもない。シュルツ氏によると、企業はデータの保管先を状況に応じて適宜で判断する。だが恐らく、データは企業エッジとコアの両方にある程度の期間は置かれることになるという。
「エッジでデータを簡単に確認する場合もあれば、従来通りそのまま返送することもあり得る。多くの場合、両方とも実施することになるだろう」(シュルツ氏)
ビデオ監視データの場合は事前にタグ付けされるかもしれない。時間が許すなら、掘り下げたフレーム単位での分析をするために内部へと送られる可能性もある。
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