バージョンや構成管理が必要
Windows環境のDevOps 実践を助ける3つのツールを紹介
DevOpsはWindows環境でも実践可能だが、アプリケーションやシステムの運用方法を調整することが必要になる。Windows環境にDevOpsを組み込むことを助ける3つのツールを紹介する。
迅速なイテレーションの導入、自動化、フィードバックループはシステム管理者の負担になる。しかしDevOpsには欠かせない。Windowsを利用するチームも、DevOpsをおろそかにするつもりはないようだ。
DevOpsはツールに依存せず実践できるが、DevOpsが成功するためにはツールが重要になる。Windows環境では、インフラを効果的に管理するのに必要なツールを選ばなければならない。インフラには、さまざまなクラウド環境の導入や、マイクロサービス、仮想化やコンテナ、BYOD(私物端末の業務利用)などのテクノロジーが組み込まれるためだ。Windowsを利用するIT部門のDevOpsへの移行を調査すると、さまざまなツールを利用しているのが分かる。これらの組織はMicrosoftツールか、オープンソースツールのいずれかを重視する傾向がある。
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本稿で紹介するDevOpsツールは、さまざまなOSやクラウド環境に適しているが、本来はWindows環境を念頭に置いて設計されたものだ。紹介する3つのツールは、Windowsを中心に利用するIT部門にDevOpsを組み込み、運用環境に迅速なイテレーション、自動化、フィードバックループを追加する。
継続的デリバリー向けの「Octopus Deploy」
Octopus Deployの同名サービスは、自動デプロイとリリース管理をする。管理者はこのサービスを使用して、ASP.NETアプリケーション、データベース、Windowsサービスを自動的にデプロイできる。このツールはパッケージベースのアプローチを用いる。継続的インテグレーションサーバがアプリケーションを小さな独立したパッケージに分解し、テストが成功した後、特定のサーバにそのコードを導入する。管理者は、導入時にMicrosoftの「Windows PowerShell」のカスタムスクリプトを実行して、具体的な設定を構成する。Octopus Deployはプロセス管理に特化したツールで、主にリリースエンジニアが利用する。ライセンスは、サーバモデル単位に付与される。
APIは、コマンドラインインタフェースやNuGetパッケージを使用して、任意のリソースにアクセスする。Octopus Deployの「Octopus Tentacle」は、任意のポートを使用してサーバにアクセスする。このWindows用DevOpsツールは「Blue-Green Deployment」(ブルーグリーンデプロイメント)をサポートしており、外部から閲覧できるWebサイトの管理に最適だ。またOctopus Deployはデフォルトでイベントログを実行し、常に全てのサーバを一元管理して表示する機能を提供する。NuGetのHTTPSは、セキュリティを追加する。Octopus DeployはWebクライアントにすぎない。現在のバージョン4は、有料モデルしか利用できない。しかしエンタープライズ向けのデプロイツールに比べれば価格が低く抑えられている。スケーリングモデルを含むOctopus Deployは、WindowsチームがDevOpsを実現するために費用を負担するだけの価値はある。
バージョン管理向けの「Visual Studio Team Services」
開発者がチームを組んでプロジェクトに取り組む場合、コードのバージョン管理、コードの作成、管理、リリース、バグの除去に共同で取り組むことになる。大企業では包括的なバージョン管理ツールを使って、開発プロセス全体を管理する一連のサービスを提供する必要がある。こうした大規模グループのバージョン管理用に設計されたのが、Microsoftの「Visual Studio Team Services(VSTS)」(旧「Visual Studio Online」)だ。VSTSは、Microsoftの「Team Foundation Server(TFS)」のクラウドベース版だ。両者は同じツールだが、TFSはユーザーがインストールしてオンプレミスで管理する。VSTSはさまざまなチームの開発者が、それぞれ地理的に離れた地域にいても、単一のプロジェクトに同時に取り組むことができる。Microsoftの資格情報があれば、VSTSの新しいアカウントを作成可能だ。最大4人まで無償で、それ以上はメンバーが1人増えるたびに料金が発生する。小規模チームであれば、VSTSはコストが全くまたはほとんどかかからない。使用するリソース分だけ支払えばよい。
Windows DevOpsツールのクラウド版でもオンプレミス版でも、2つのモードのバージョン管理を利用できる。1つは「Team Foundation Version Control(TFVC)」だ。これは全ての開発者が共用サーバにコードを格納できるセントラルリポジトリになる。もう1つは、各開発者がローカルにコードを格納し、必要なときにコミットできるローカルのGitリポジトリだ。VSTSで、管理者は複数のビルドを操作できる。その複数のビルドがそれぞれ自動トリガーを利用して実行される。管理者は、これらのビルドを目的のサーバやクラウドサービスに自動導入する。
VSTSのさまざまな組み込みツールを使用して、DevOpsチームは何もダウンロードすることなく、アプリケーションを素早く作成して、多くのプラットフォームに導入できる。「作業項目トラッキング」サービスは、一定期間にわたって抽象エンティティを追跡する。「ロードテスト」サービスは、管理者用の構成をそれほど必要としないで多くのロードテストを実行し、250万人のグローバルユーザーのシミュレーションを可能にする。VSTSは「Application Insights」も利用できる。これは、アプリケーションのパフォーマンスとリソースの使用状況を監視する。この機能は、どのアプリケーションが使用されていて、そのアプリケーションがどの程度のリソースを消費しているかを追跡する。
編集注:2018年6月、Microsoftはオープンソースコミュティと密接に関係しているバージョン管理ツールGitHubの買収に着手した。
自動化向けの「PowerShell DSC」
DevOpsで一貫性のある変更管理を可能にするための構成管理と自動化のツールとして、Microsoftは「PowerShell Desired State Configuration(DSC)」を提供している。DSCはWindows向けを主とする唯一のDevOpsツールだ。Puppet Labsの「Puppet」やChefの提供する「Chef」などのDevOpsツールは、Linux環境向けに開発されている。DSCは、Windows環境とLinux環境の両方を管理する。同ツールの主なメリットは、どこからでも仮想マシンをプロビジョニングできる機能だ。Microsoftの製品サービスの一部として、DSCは「xHyper-V」モジュールを使用し、仮想ディスクとネットワークを備えた仮想マシンを作成/管理する。ユーザーは、この仮想マシンに「xActiveDirectory」「xSQLServer」「xAzure」などの多くのリソースからの負荷をプロビジョニングすることもできる。
DSCは、Desired State(望ましい状態)という事前定義した基準に従ってシステムを管理する。任意の変更を元に戻して、チームの中でもその変更履歴を把握すべきメンバーに警告を発し、その状況をログに記録する。全ての変更はイベントログファイルに記録される。
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