4つのテーマを分析
「2018年初頭のIoTトレンド予想」は的中した? “答え合わせ”と2019年予想
「IoTは激動を迎えるだろう」と考えた2018年初頭の予想はどれだけ的中したか。「セキュリティ」「産業IoT」「通信事業者との連携」「ウェアラブルデバイス」という4つのテーマで、答え合わせと2019年以降を予想する
筆者は、2018年の初めに「IoT(モノのインターネット)は激動を迎えるだろう」と予測していた。その予想がどれくらい的中したのか答え合わせをしてみよう。蓋を開けてみれば、それほど急速な変化はなく、持続的なトレンドとなった。IoTが市場の重要な要素であることに変わりはなく、IoTの名の下に新しい製品やサービスが次々と登場している。とはいえ、まだ総攻撃は始まらず、出陣太鼓が鳴り続けているといった状況だ。
では1年前のトレンド予想を振り返り、現状と比べてみよう。
セキュリティ
1年前の予想:ブロックチェーンがセキュリティ強化に大きな進化をもたらす。
現状:新しい製品やサービスでブロックチェーンの活用が始まっている。その多くは特定のニッチ領域を対象とする。まだ大きな波にはなっておらず、企業は一時的な盛り上がりと現実を見極め、セキュリティ強化を実用化する方法を模索している段階だ。
今後の予想:2019年もこの分野への関心は続き、特に金融データや医療データを扱う市場で注目が高まるだろう。ブロックチェーンを利用したセキュリティの進化が期待される。広範に普及するには関連技術と知識が浸透する必要があり、それは数年先のことになるだろう。
産業IoT
1年前の予想:データの集約と分析や、アクションに応じた応答制御といった複雑なシステムの開発は、クラウド技術によって時間も費用も抑えられ、飛躍的に進歩する。
現状:それほど飛躍的な進歩はなかったが、着々と進んでいる。まだ導入していない製造現場でも、ほとんどの工程がIoT導入の初期段階か、導入計画を実行に移す段階にある。
今後の予想:産業IoTの導入は初期段階にとどまる。運用されるシステムは初期段階のものが大半で最終段階と比べると単純だが、産業IoTの普及は進み、データの収集と分析と管理の必要性の高まりに伴い、重要性を増すだろう。
通信事業者との連携
1年前の予想:高信頼性、低コスト、低データ速度のIoTアプリケーション向けに、携帯電話通信事業者が低料金の通信プランを提供する。
現状:現時点ではほとんどの主要通信事業者が、広範囲に存在するデバイスに対応する低料金、低データ速度のプランを用意している。IoT対応のプランと開発プラットフォームをすでに提供している事業者もある。だが、そのようなプランの進化は急速で、通信事業者はコストとデータと対象デバイス数のバランスに一貫性のあるプランを提供するために苦心している。幸い、通信事業者のプランは通常、カスタマイズが可能だ。
今後の予想:2019年はIoT導入の増加に伴い、さらに合理的で充実したプランが提供されるだろう。顧客が何を求め、市場はどう動くかを判断する通信事業者の経験も増えていく。その結果、合理化され、的確なサイズのプランが出てくるだろう。
ウェアラブルデバイスの進化
1年前の予想:新製品の進化が続き、ファッション性の高い宝飾品のような製品が増える。
現状:外観と人間工学を重視し、腕時計風のユーザーエクスペリエンスを提供する製品が増えている。技術的な進化は続いているが、革新的なものは登場しなかった。
今後の予想:これからも進化し続けるが、驚異的な変革は起こらないだろう。高齢者や障害のある人向けの医療・健康モニタリング機器など特定層を対象とする製品の増加が予想される。医療用モニタリング機器を中心に、「ウェアラブル」の意味は手首以外の身体部分への装着に広がっていくことになる。
IoTは引き続き、消費者市場、商業市場、医療市場、産業市場に展開を広げていくだろう。2019年から先のトレンドは、革新的な飛躍はなく、少しずつ進化すると予想する。IoT関連の製品やサービスに対する需要はますます増えるだろうが、もうトップニュースにはならず、当たり前の現実として受け入れられるようになるだろう。
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