次に来るのは「AIOps」?
2019年はVDI管理をもっと簡単に IT担当者に意識してほしい「3つの抱負」
企業でVDI管理を担当している管理者は、新年目標としてVDI管理戦略の見直しと「AIOps」などの技術による改善を検討しみてはどうだろうか。
新年の抱負といえば、家族と過ごす時間を増やすとか、毎日瞑想(めいそう)を実践するとか、もっと野菜を食べるといった個人的な目標を掲げる人が多いだろう。
この機会に業務を改善する新年目標も考えてみはどうだろうか。IT担当者なら認定資格の取得やプロセスの見直しなどを目標にするといい。
VDI(仮想デスクトップインフラ)管理の担当者は自社のVDI管理戦略の弱点対策を考えてみてはどうだろうか。
シンクライアントで時間と費用を節約
VDIのエンドポイントには、機能を最低限にまで削ぎ落として処理の多くをサーバ側で実施するシンクライアントが使える。シンクライアントはデスクトップPCやノートPCより価格が低く、VDI管理を効率化できる。
例えば、Googleの「Chromebook」の一部のモデルは1台わずか150ドルほどだ。導入準備は最低限の作業で済み、パッチ適用や更新プログラムの配布を自動化できる。セキュリティ監査や、不審な挙動検知時の自動リブートも実行できる。こうしたローカル管理機能で管理者の作業を軽減すれば、管理者は他の重要な仕事に専念できる。
Dell、Lenovo、HPもそれぞれさまざまな機能や価格でシンクライアントを提供している。
HPの「mt42」(HP mt42 Mobile Thin Client)は1台1000ドル以上と高価格で、Microsoftが提供する組み込み型OSの「Windows 10 IoT Enterprise」を実行できる。「Raspberry Pi」は30ドルで購入でき、シンクライアントとしての利用も可能だが、十分なエンドポイント機能を持たせるにはメモリカードやモニターなどのハードウェアを別途追加する必要がある。
AIOpsでVDI管理を効率化
VDI管理を効率化しようと考えている場合は、運用をAI(人工知能)技術で支援する「AIOps」を導入すれば、ストレージ管理やリソース消費モニタリングなどの問題の検出と修正が楽になるだろう。例えば「Citrix Analytics」や「VMware Workspace One Intelligence」などの製品にはAIOpsが組み込まれている。
AIOpsはデスクトップ配布障害やストレージ障害、セキュリティ侵害などの問題を自動で検知して対処できる。AIOpsでこうした問題に即時対応すれば、IT担当者のVDI管理業務の負担が軽減する。また、AIによる自動対応の後にIT担当者が問題の原因を調べて再発防止策を講じることも可能だ。
機械学習を導入して予測ソフトウェアの精度を高めるアルゴリズムを使えば、細かいプログラミング調整をしなくてもVDIの問題を検知しやすくなる。VDIを長く使うほど、長期にわたって機械学習用のデータを収集でき、アプリケーションとデスクトップとデバイスのデータを関連付けることができる。収集したデータは、社内のワークフロー改善や、セキュリティ問題の即時検出と予測、VDI展開の改善策の提案に活用できる。
長期的にデータを蓄積すれば、機械学習によってVDIのワークフローと管理を継続的に改善できる。そうすればユーザーエクスペリエンス向上や、IT担当者のVDI管理業務の効率化にもつながる。
ユーザータイプ別対応
エンドユーザーのタイプを考慮せずに画一的な対応をすると、ユーザー側にもIT担当者側にも問題が生じる。ユーザーのニーズの違いに応じてVDIを調整しよう。
必要な対応策は状況に応じて異なる。例えば、大勢のリモートユーザーを対象とするVDIのネットワークには、ハードウェアの補充や新しいハードウェアの追加が必要な場合もある。状況によってはVDIのアーキテクチャを変更してエッジコンピューティングの導入が必要な場合もある。エッジコンピューティングを導入すれば、ネットワークの末端のユーザーに近いところでデータを処理でき、リモートユーザーのデスクトップのパフォーマンスを向上させることができる。
VDI管理戦略にはユーザータイプを組み込んだ方がいいだろう。ユーザーの実行するタスクに応じてユーザーを分類する。Webブラウザなどの基本的なアプリケーションを1個か2個しか実行しないユーザーもいれば、ビデオ編集ソフトウェアのようにリソースを多く消費するアプリケーションを多数実行するユーザーもいる。
リソースを多く消費するアプリケーションを実行するユーザーを「パワーワーカー」と呼ぶ。パワーワーカーのエンドポイントには、複雑なアプリケーションの実行に必要なリソースを確保しなければならない。例えば、GPU(グラフィックス演算処理をするプロセッサ)を追加するなどの対策をしないと、パワーユーザーの業務に支障が生じる。
どのユーザーにどのようなリソースが必要かを把握していると、リソースプロビジョニング(リソース調整)の不足を防ぐとともに、過剰なプロビジョニングも防ぐことができる。過剰なプロビジョニングは無駄な費用増加を招くことになるため、IOPS(1秒当たりの入出力処理数)も含め、VDIリソースの正確なプロビジョニングが重要だ。
ベンダーのプロビジョニング推奨値が高くなりやすいのは、効率を計算に入れず、保証するパフォーマンスのみに基づいているからだ。正確なプロビジョニングをするには、VDIの効率的な実行を考慮して独自に検証する必要がある。
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