安定性をとるか、性能をとるか
Microsoft、Citrix、VMware 仮想デスクトップの画面転送プロトコルに違いは?(1/2 ページ)
Citrix Systems、VMware、Microsoftはいずれも自社のVDI製品に画面転送プロトコルを提供する。どのような違いがあるのだろうか。
VDIを導入する企業の大半は、Citrix Systemsの「Independent Computing Architecture」(ICA)や「HDX」、Microsoftの「リモートデスクトッププロトコル」(RDP)や「RemoteFX」、VMwareの「Blast Extreme」、Teradiciの「PCoIP」のいずれかを使用している。当然だが、それ以外のオプションも市場にはある。
Microsoft RDP
Microsoft RDPは、あらゆる場所から「Windows」のサーバとデスクトップにアクセスできるようにするプロトコルだ。これは、仮想デスクトップの使いやすさを重視した機能豊富なプロトコルとして開発されている。その特徴は以下の通りだ。
- 32bitカラー
- 128bit暗号化
- オーディオのリダイレクト
- ファイルシステムのリダイレクト
- プリンタのリダイレクト
- 帯域幅の調整
- クライアント側でのファイル関連付け
- USBとレガシー端子のリダイレクト
ここでいうリダイレクトとは、実際はサーバ上にある画像や音声、ファイルなどをユーザーが利用するための仕組みだ。例えばサーバ上で再生している音楽をユーザーデバイス(イヤフォン)で聞くなど。
全てのWindowsクライアントには、OSの一部として「Microsoft Terminal Services Client」が搭載されている。最低限の機能ではあるが、IT部門は簡単にリモートアクセスを導入できる。
さらにMicrosoftは、リモートデスクトップ接続経由でRDPとAppleの「macOS」デバイスとを連携させることができるバージョンも用意している。また「FreeRDP」は、Linux用のRDPを実現する。どちらも正式バージョンほど機能豊富ではないが、ユーザーにシンプルで一般的なアクセス方法を提供するニーズには有用なツールといえる。
仮想デスクトップの使いやすさを考えたとき、RDPの主な問題の1つは接続性だ。RDPは10秒間アクティビティーを認識しないと、接続を50%まで抑える仕様になっている。つまり、ユーザーは少し休憩を取るたびにセッションが完全に再接続されるのを待機しなければならない。これは非常に煩わしい。
それでもRDPはほぼ全てのクライアントで機能する。ユーザーが定期的なタイムアウトにさえ耐えられれば、サービスとしては申し分ないだろう。
Microsoft RemoteFX
RemoteFXは事実上RDPの機能を強化するもので、2008年のMicrosoftによるCalista Technologiesの買収がきっかけだ。RemoteFXが導入されたのは「Windows Server 2008 R2 SP1」からだ。
RemoteFXは「Hyper-V」実行時に、物理グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)の仮想インスタンスを「Windows 7」「Windows 8.1」「Windows 10」に渡すことができる。なお、RemoteFXを使用できるのは、Hyper-Vを実行する仮想環境のみとなる。
RemoteFXは、コンピュータ支援設計やリアルタイム動画など非常にグラフィック要素の多いプログラムを、Hyper-Vが導入されたデスクトップで使う場合に特に便利だ。
Citrix ICA
ICAはRDPと同様、ベースとなるプロトコルの機能を拡張する。ローカルフォルダのリダイレクト、USBのリダイレクト、グラフィックのオフロード、ローカルデバイスのグラフィック機能の使用が可能になり、グラフィック出力が強化される。
ただし、帯域幅や狭い接続や待機時間が長い接続を補うために表示が粗くなることがある。
ICAはその大半がハイパーバイザーに依存しないが、GPUをオフロードする場合は基盤となるハイパーバイザーとしてCitrixの「XenServer」を使用しなければならない。
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