ソフトウェアをアップデートすべき5つの理由【前編】
ソフトウェアの「アップデート」を無視し続けた人が直面する“危険な末路”
ソフトウェアのアップデートは放置してはいけない――。当たり前のようにそう言われるのは、なぜなのか。アップデートしないとどうなるのか。アップデートの意義をおさらいする。
サイバー攻撃が活発化している。中でも大規模だったのは、2020年末に判明した「SolarWindsサプライチェーン攻撃」だ。攻撃者は運用管理ベンダーSolarWindsのネットワーク管理ツール「Orion Platform」を悪用し、さまざまな組織にマルウェアを広げた。この攻撃によって被害を受けた組織には、米国土安全保障省(DHS)といった政府機関の他、MicrosoftやIntel、Cisco Systemsなどの大手ITベンダーがある。
攻撃者がシステムに不正アクセスしたり、情報を盗んだりする手口は巧妙化している。攻撃に対抗するシンプルな方法が、ソフトウェアのアップデートだ。企業がソフトウェアをアップデートすべき理由とは何か。主要な5つの理由のうち、1つ目と2つ目を紹介する。
1. セキュリティの向上:アップデートを無視し続けるとどうなる?
ソフトウェアのアップデートを早急に実施する最大の目的は、セキュリティの向上だ。ソフトウェアの脆弱(ぜいじゃく)性は、攻撃者がシステムに入り込む入り口になりかねない。脆弱性を悪用し、システムのマルウェア感染を図るのは、攻撃者の基本的な攻撃手法だ。
攻撃者はマルウェアを使ってシステムを制御することで、機密情報を盗むことが可能になる。ドキュメントなどのファイルを暗号化して使えなくすることもできる。パッチ(修正プログラム)は“開かれた扉”をふさぎ、システムを攻撃から守る。
ネットワークを他のユーザーと共有している場合は、さらに注意する必要がある。感染したデバイスから、同僚、友人、家族などネットワーク内の他のユーザーのデバイスに、知らないうちにマルウェアを拡散してしまう可能性があるからだ。
セキュリティを高めるためには、ソフトウェアのアップデートの度にパスワードを更新することも検討しよう。2021年、石油パイプライン大手のColonial Pipelineが受けたランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃は、VPN(仮想プライベートネットワーク)のパスワード流出に起因している。パスワード管理の強化を促す意味で、Colonial Pipelineへの攻撃は企業にとって教訓になった。
2. データ保護:ダークWebで販売される前に機密情報を守るには?
攻撃者はソフトウェアの脆弱性を悪用してシステムに侵入した後、ユーザー名やパスワード、クレジットカード番号など、機密情報が含まれるドキュメントを探す。入手した機密情報をダークWeb(特定の手段でのみアクセスできるWebサイト群)で販売する場合もある。ソフトウェアのアップデートは脆弱性を修正するため、データ保護の強化につながる。
中編は、ソフトウェアのアップデートによる新機能の追加やデータ保護の強化を取り上げる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー