ランサムウェアとバックアップの攻防史【第1回】

ランサムウェアで考える“バックアップがあるだけ”では無意味な理由

ランサムウェアの被害事例が後を絶たない中、企業は対策を進めるに当たって何を重視すればいいのでしょうか。忘れてはいけない“バックアップの重要性”について改めて考えてみましょう。

 昨今、悪質なランサムウェア(身代金要求型マルウェア)の被害事例が世界中で相次いでいます。国内でも、診療に不可欠なデータにアクセスできなくなった病院が業務停止に追い込まれたり、企業の機密情報が勝手に公開されてしまったりするなどの被害が報告されています。

 ランサムウェア(Ransomware)は「身代金」を意味する「ランサム」(Ransom)と「ソフトウェア」(Software)を組み合わせた造語で、金銭奪取を目的としたサイバー犯罪の手口の一つを指します。コンピュータシステムに悪意あるプログラム(マルウェア)を送り込み、システム内部に保存されているデータを勝手に暗号化してアクセスできなくしてしまった上で、「暗号化を解除するための復号鍵が欲しければ身代金を支払え」と脅迫するのが基本的な手口です。

 マルウェアが送り込まれてくることを確実に防止できれば、被害を避けることができます。ただし一般的なマルウェア対策ソフトウェアでは検知できないマルウェアを送り込むなど、ランサムウェア攻撃の手口は高度化しており、防御は簡単ではありません。ランサムウェアに感染する可能性をゼロにはできない以上、万一感染しても深刻な被害を受けないように備えておく必要があります。そのための有力な手段となるのがデータのバックアップです。ただし単にバックアップシステムを導入しただけでは、期待した効果が得られないことがあります。

“バックアップがあるだけ”では意味がない?

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ランサムウェアとバックアップの攻防史

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