「バックアップ」「スナップショット」の賢い使い方 RPO短縮のこつは?データ保護のベストプラクティス【後編】

より短いRPO(目標復旧時点)を実現するには、バックアップとスナップショットをどう使い分ければいいのか。バックアップとスナップショットの違いを踏まえて、ベストプラクティスを紹介する。

2022年08月30日 05時00分 公開
[Antony AdsheadTechTarget]

 「バックアップ」と「スナップショット」は、企業におけるデータ保護の基本だ。より短いRPO(目標復旧時点)を実現するには、バックアップとスナップショットをどう使い分ければいいのか。データ保護のベストプラクティスを紹介する。

「バックアップ」と「スナップショット」の“使い分け方”とは

 バックアップはスナップショットと比較すると、より短いRPOの実現が困難である可能性が高い。RPOとは、例えば障害発生時、過去のどの時点までのデータを復旧させるかの目標値を指す。

 スナップショットは、ファイルやストレージのある時点の状態を記録したものだ。スナップショット自体はコピーではないが、スナップショットからコピーを作成することができる。個々のスナップショットは容量を取らないが、積み重なって総容量が大きくなるとリストア(復元)の際にオーバーヘッド(余分な処理による負荷)をもたらすので、スナップショットの保持量は制限することを推奨する。

 データ保護のベストプラクティスの一つは、直近のフルバックアップ(対象の全データのコピー)実行時点より過去のスナップショットは保持しないことだ。スナップショットはバックアップよりも容量を節約できるため、より高頻度で取得しやすい。そのためスナップショットを活用することで、より短いRPOを実現できる可能性が高まる。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...