バックアップでランサムウェア攻撃を乗り越える【中編】
身代金は払わない ランサムウェア被害のCIOが安心した「バックアップ」の効果
米カリフォルニア州のユバ郡がランサムウェア攻撃から迅速に復旧できた背景には、バックアップ製品の活用があった。同郡はバックアップ製品を使ってどう備え、どう攻撃に対処したのか。
ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)「DoppelPaymer」の攻撃を受けたユバ郡が、被害を最小限に抑えられたのは、システムの状態を複製していたからだ。同郡はバックアップベンダーRubrikの製品を使用し、仮想インフラと物理インフラをバックアップしている。攻撃の経緯に焦点を当てた前編「ランサムウェア被害のCIOが明かす『わが郡はランサムウェアにこう攻撃された』」に続き、中編となる本稿は、同郡が実感したバックアップ製品の効果を紹介する。
ユバ郡がランサムウェア攻撃で実感した「バックアップ」の効果
「ランサムウェア攻撃の復旧プロセスの中で、安心していたことが1つあった」と、ユバ郡で最高情報責任者(CIO)を務めるポール・ラバレー氏は振り返る。それは、データがバックアップ済みで、身代金を支払う必要がないと考えることができたことだったという。
ユバ郡はバックアップベンダーRubrikのアプライアンスを利用し、システムの状態を複製。災害復旧用に、クラウドにもデータをバックアップしていた。そうした対策が奏功し、ランサムウェア攻撃を把握した後、重要なシステムは1日以内に復旧した。それはシステム全体の約20%に相当する。次に取り組んだシステム群の復旧は1週間、残りの復旧は約3週間で実現した。
ラバレー氏は「復旧プロセスでRubrikのバックアップ製品がボトルネックになることは一度もなく、スムーズに作業を進めることができた」と振り返る。ユバ郡はRubrikの仮想マシン向け復旧ツール「Live Mount」を使い、感染したPCと物理サーバのイメージを作り直した。
ランサムウェア攻撃の復旧プロセスの最後の取り組みとして、取引先の企業との信頼関係の回復に精を出した。ラバレー氏は「事態が終息したことを納得してもらうのにしばらく時間がかかった」と言う。
後編は、ラバレー氏が語るランサムウェア対策の具体的なアドバイスと、凶悪化するランサムウェア攻撃の動向を紹介する。
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