ランサムウェア攻撃は、通常のデータ損失事案とは異なる。データ保護を手掛けるベンダーの中には、それを念頭に、ランサムウェアに特化した機能を製品に搭載するところもある。
2017年はランサムウェアの大規模感染が相次ぎ注目を集めた。そうした被害が今後も発生するのは必至だ。もしもランサムウェアに感染した場合、業務再開のためにはバックアップからの復旧が最善の手段になる。
バックアップを手掛けるベンダーは急きょ、自分たちの製品がいかにランサムウェアからの復旧を支援できるかを顧客に説いている。だが現実には大半が、ランサムウェアを他のデータ損失と同じように扱っているにすぎない。バックアップからの復元を済ませればそれで完了になる。これに対して新興のバックアップ企業の一部、特にバックアップとして保存されたデータについて詳しく分析している企業は、違う考え方を持っている。
第一にランサムウェア感染の阻止は、バックアップの問題ではない。ネットワークに脅威を寄せ付けないようにするのは、ウイルス対策製品やネットワークセキュリティ製品の仕事だ。バックアップが本当に役に立つのは、自社のネットワークに感染が入り込んだ後のことにすぎない。どれほどの量のバックアップデータを取っていても、感染は防止できない。検出ツールはまた、感染を発見して阻止する助けにもなる。そうした手順は、ランサムウェアからの復旧とバックアップからの復元を始める以前に、必須とされる。
だが問題は、ランサムウェアがそうした周辺防御をかいくぐり、場合によってはわれわれの目に見えない、あるいは阻止できない未解決の脆弱(ぜいじゃく)性を利用する点にある。もう1つの課題として、ランサムウェア感染がバックアップを標的とするようになり、バックアップされたデータを消去したり暗号化したりするなどして、復元できなくさせ始めていることも挙げられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「Windows 11」は従来の「Windows」と比較して、システム要件が厳しいとの声がある。具体的には何が違うのか。そもそもWindows 11への移行に意味はあるのか。
「Windows 10」のサポート終了が迫る中、移行に関する幾つかのハードルや誤解からまだ「Windows 11」に移行できていない組織がある。移行を円滑に進めるために押さえておくべき点とは。
マルチテナント型SaaSの開発・運用に当たっては、ID・アカウント管理を適切に設計・実装していくことが不可欠だ。その理由を確認しながら、ID・アカウント管理で求められる要件や構築のポイントを解説する。
データドリブン経営に不可欠なファイルストレージだが、近年はアクセス集中によるパフォーマンス低下、データ増による容量逼迫、データ保護体制の不備など、多くの課題が指摘されている。これらを一掃する、次世代のストレージとは?
リモートワークなどの働き方の変化は多様な影響をもたらしており、中でも注意が必要な領域がIT資産管理ツールだ。リモートワークの増加、デバイスの多様化などに対応し、情報漏えいを防ぐにはどのようなツールを選べばよいのか。
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...