Active Directoryの構造とサービス【中編】
いまさら聞けない「Active Directory」の混乱しやすい“基本構造”を解説
企業のITシステム管理の中核を担う「Active Directory」。ドメインやオブジェクトなど、Active Directoryを理解するための基本構造を押さえておこう。
MicrosoftのID・アクセス管理システム「Active Directory」(AD)は、ユーザーの管理やアクセス制御など、企業におけるIT運用を支える中核的な存在だ。Active Directoryを使っているIT管理者でも、「ドメイン」や「OU」(組織単位)をはじめとしたActive Directory用語を、十分に理解しないまま用いていることもあるのではないだろうか。
本稿は、Active Directoryの全体構造をあらためて整理する。どのような機能や構造の下で、IDとアクセス管理の仕組みが動いているのかを押さえておこう。
Active Directoryはどのように構造化されているか
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連載:Active Directoryの構造とサービス
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Active Directoryは木のような構造をしている。その構造(ドメインを含む)内のさまざまな概念をよく理解するための方法の一つは、ツリーの5つの主要な要素を知るすることだ。
オブジェクト
オブジェクトは、AD構造における最下位レベル、または最も細かい論理単位だ。ユーザーアカウントやコンピュータ、グループ、プリンタなどを指す。全てのオブジェクトには、そのプロパティと制限を詳述する1つ以上の属性がある。これらの属性は、ADスキーマ(オブジェクトを管理するための設計図)内で正式な定義として指定されている。
OU
AD内のオブジェクトは、OU(組織単位)と呼ばれる論理的なグループに構造化されており、これもオブジェクトと見なされる。OUにより、管理者はAD内のオブジェクトを整理できる。OUはネスト(入れ子状にすること)することができるので、1つのOUが他のOUを保持するということも可能だ。ただし、オブジェクトは常に1つのOUにしか配置できない。
グループ
グループは、AD内のオブジェクトを整理するもう一つの方法だ。グループはユーザーなどのオブジェクトの集合であり、オブジェクトに権限などの共通のプロパティを付与する。例えば、グループ内の全てのユーザーは特定のファイル共有へのアクセスを受けることができる。オブジェクトは複数のグループに所属することができる。グループのオブジェクトはOUに配置することもできる。
ドメイン
ドメインはオブジェクトの論理的なグループであり、コンピュータのような個々のオブジェクトだけでなく、グループやOUも含むことができる。ドメインは通常、企業ネットワーク内の論理的な管理単位として機能し、管理者や管理チームがそれを管理する。組織は2つ以上のドメインを簡単に取得することができる。例えば、複数の物理的なオフィスを持つビジネスでは、米国のオフィスでは「us.company.com」、英国のオフィスでは「eu.company.uk」など、物理的なオフィスごとにドメインを持つことがある。
ツリー
ドメインはツリーに編成できる。例えば、あるサイトに複数のドメインを持つビジネスは、組織の目的のためにそれらのドメインを単一のツリーにまとめることがある。ツリー内のドメインは共通のネームスペースを持ち、フォレスト全体でスキーマ(設計図)とグローバルカタログを共有する。
フォレスト
ツリーは、Active Directoryの最高階層レベルであるフォレストに編成できる。フォレストは単一のディレクトリを定義する。例えば、世界各地に複数のドメインツリーを持つビジネスは、それらのツリーを単一の管理フォレストに統合して企業全体を一元管理する。フォレストはActive Directory最上位のセキュリティ境界でもあり、各フォレストの管理者が明示的に信頼を構築しない限り、他のフォレストとの信頼は確立されない。
次回は、Active Directoryドメインサービスについて解説する。
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