一度はGoogleに“見捨てられた”が……

次世代画像フォーマット「JPEG XL」再流行の兆し――開発者が語る激動の歴史

「JPEG XL」は、「JPEG」の後継として、JPEGが抱えているさまざまな課題を解決する次世代規格だ。ただし普及への道のりは半ばだといえる。その歴史を、JPEG XLの開発者が語る。

 本記事は、画像フォーマット「JPEG XL」の開発に携わる画像・動画管理ツールベンダーCloudinaryのシニアイメージリサーチャー、ジョン・スナイアーズ氏による寄稿を基にしている。スナイアーズ氏はJPEG XL特別グループの共同議長であり、画像フォーマット「FLIF」(Free Lossless Image Format)の共同開発者でもある。

 Webページに掲載する画像を適切なサイズとフォーマットにすることは、優れたエンドユーザー体験の提供、SEO(検索エンジン最適化)強化、データ転送量や電力といったリソースの削減などの観点において重要だ。画像処理および圧縮技術に関わる開発者として、筆者は「JPEG」の後継フォーマットとなるJPEG XLの開発に積極的に関わってきた。JPEG XLという名前は「優れている」(eXceL)の意を込めたもので、特大サイズを意味する「eXtra Large」ではない。JPEGが登場したのは1992年であり、それから30年以上が経過している。そのため、技術の更新が必要な状態だった。以下では、JPEG XLの採用に至るまでの、困難な道のりを伴うドラマを紹介する。

第1幕:従来の課題を解決するJPEG XL

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