GoogleはWebブラウザ「Chromium」で、「JPEG XL」形式の画像を扱えないようにする。JPEG XLに未来を感じる開発者が講じるべき回避策とは何か。JPEG XL開発の当事者が提案する。
Googleは、同社が主導するオープンソースWebブラウザ「Chromium」において、取り扱い可能な画像フォーマットから「JPEG XL」を外すことを決定した。JPEG XLに大きな価値を見いだし、開発リソースを投入している開発者は、どうすればよいのか。JPEG XLの開発に携わる画像・動画管理ツールベンダーCloudinaryで、シニアイメージリサーチャーを務めるジョン・スナイアーズ氏に、こうした開発者のための推奨事項を寄稿してもらった。
開発者は、WebブラウザがJPEG XLファイルを扱えるようにする「ポリフィル」(Webブラウザに不足している機能を補うプログラム)を作成できる。これには仮想的な命令セットアーキテクチャ(ISA)である「WebAssembly」を活用するとよい。
JPEG XLのポリフィルには既にデモ版が存在しており、JPEG XL開発チームはポリフィルの導入を容易にするために取り組んでいる。もちろん処理速度などのパフォーマンスという点でも、開発者の利便性という点でも、Webブラウザが標準でJPEG XLを取り扱えるようになるのが望ましい。だがここで提案した方法でも、JPEG XLのメリットはある程度実現する。
2つ目はWebブラウザ以外、例えばWebブラウザを使ったモバイルアプリケーションに軽量のJPEG XL用デコーダー(復号機能)を実装することだ。モバイルアプリケーションは仕組み上、独自のデコーダーを搭載できる。このデコーダーの容量は、一般的にモバイルアプリケーション本体と比べると小さい。モバイルアプリケーションが使う画像一式をJPEG XL形式にすることで、他の画像フォーマットを使うよりも画像ファイルの容量を削減できる可能性がある。特にネットワーク経由で画像を頻繁に転送するモバイルアプリケーションでは、メリットが得やすい。
後編は、3つ目の推奨事項を紹介する。
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